研究概要 |
1.米国のHIV陽性患者歯科診療及び学生臨床教育システムの調査 ・米国におけるHIV陽性感染患者に対する歯科臨床及び卒前と卒後教育実態調査2ヶ月間にわたり行った。HIV陽性感染患者歯科診療システムにおいて日米間の比較検討をした結果、日本におけるHIV院内感染対策は、一般患者と比べて特別な環境下にて歯科診療を行っている現状である。しかし、米国では、システム化されたユニバーサル・プレコーションを既に実施しており、歯科医療従事者によるHIV陽性患者とその他の患者への歯科診療内容及びHIV院内感染対策はほとんど差がなかった。今後、日本においても検討実施すべき点であると思われた。 2.HIV院内感染防止の実態調査 前記2つの大学及び米国内一般歯科開業医医院内におけるHIV感染事故対策は、事故発生率を最小にした上で、日常的にHIV陽性感染患者の歯科診療を行っていた.また,米国の上記2つの大学歯学部学生に対する一般エイズ教育の徹底,および卒前臨床実習におけてHIV陽性感染患者歯科診療を実施しており卒後の歯科医師への教育効果が高いことを感じた.また,職業的暴露HIV感染事故発生後の対応システム化がすでになせれていた. 3.特有なHIV陽性感染患者の口腔疾患,その診断・診療における問題点 特有な口腔疾患例が日本では極めて少なく米国症例数に及ばないが、日本特有の臨床対応を検討する必要がある.
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