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Bacter oides for sythusは活動性の歯周炎局所から高頻度に分離され、歯周炎の発症に強く関わっていると考えられるが、培養が非常に困難なため、その性質や病原性についての解析は殆ど行われていない。我々は、B.for sythusが、歯周炎の病態とどの程度関っているかを明らかにするため、歯周炎患者の血清を採取し免疫学的に検索した。まず、B.for sythusの全菌体を抗原にしてELISAを行なったところ、歯周炎患者の血清は高い抗体価を有することが明らかになった。また、同抗原を用いてWestern Blotを行なったところ、数種類の抗原性の強い物質が存在することがわかった。今後はこの抗原物質を分離精製し、本物質をコードする遺伝子をクローニングしていく予定である。さらに、本菌に対して特異的なプローブを作製し、我々の研究室で行っているPCRを用いた歯周炎関連細菌の検出に応用していきたい。一方、我々の予備実験の結果、B.for sythusの菌体抽出液が、ヒトの多形核白血球のレセプターを変化させることも明らかになっており、本抑制因子と抗原物質との異同についての検索も行なっていく予定である。
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