研究概要 |
まず現在歯科において、その情報伝達の必要性が高く、現状ではその伝達に文章、スケッチやスライドを使用している、シェードや形態の情報伝達について検討を行った。 情報のデジタル化の手段として、デジタルカメラを使用した。デジタルカメラによってデジタル化された情報について、パーソナルコンピュータ上で視感的な方法と、シェード選択用のソフトウェアにてシェードッマッチングを行いその有効性を検討した。実験は3種類の異なる画素数のCCDを持つデジタルカメラを使用し、同一のシェードタブを撮影し比較検討を行った。その結果、形態の伝達に関してはどのデジタルカメラも有効性が認められたが、シェードマッチングに関しては、そのカメラの持つCCDの画素数が100万画素前後のものは普及型である35万画素のものと比較してより正確にその色彩情報を伝達することが可能であると思われた。またデジタルカメラを用いた場合、その撮影時の照明条件についても比較検討した。 またデジタル化した情報の保存圧縮方法が情報伝達時において、どの程度影響を与えるか、またその情報伝達手段についても検討を加えた。実験には140万画素のデジタルカメラを使用し、色の評価については,開発したシェードマッチングソフトウェアを用いシェードマッチングを行い比較検討した。画像解像度の評価については、デジタルスチルカメラ用の解像度チャートを用いた。原画像をJPEG方により、三種類の圧縮率にて圧縮伸張を行った。その後ソフトによるシェードマッチング時、チャートによる解像度、強拡大での人工歯の肉眼による比較の三項目について比較検討した。その結果ディスプレイ上で、強拡大にして肉眼観察した場合で、原画像の2.3%のファイルサイズに圧縮したもののみ、他の圧縮率で圧縮したものとの差が確認できた。他の方法での比較においては、各圧縮率間での差は認められなかった。
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