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1997 年度 実績報告書

培養正常唾液腺細胞に対する遺伝子導入とその移植に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09771753
研究機関名古屋大学

研究代表者

各務 秀明  名古屋大学, 医学部, 助手 (80242866)

キーワード唾液腺 / 遺伝子導入 / 培養 / 移植実験
研究概要

1)培養唾液腺細胞に対する遺伝子導入実験
コラゲナーゼ処理にてラット顎下腺細胞を単離し,マイトマイシンCにより増殖能を失わせた3T3細胞とともに平面培養を行った。培養唾液腺細胞に対しカチオニックリポソームを用いたマーカー遺伝子の導入(ルシフェラーゼ)とLacZ遺伝子をコードするレトロウイルスベクターを用いた遺伝子導入を行った。リポソーム法による遺伝子導入では導入2日後に遺伝子発現は最大となるが,約l週間後に消失する。またsubconfluentの状態では導入可能だが,conluentの状態では導入困難であった。現在遺伝子発現期間を延長させるべく検討を行っている。レトロウイルスでは培養細胞では約4週間の遺伝子発現が可能であったが,導入効率は約10%であり現在導入効率を増加させるための検討を行っている。
2)培養正常唾液腺細胞の移植に関する研究
ラット正常顎下腺細胞を3T3細胞とともに培養し,アテロコラーゲン中に浸透させた後,ヌードマウス皮下に移植した。背部の皮下は膨隆し移植翌日より内部に液体が貯留し,4週間観察可能であった。これを吸引したところ粘稠な液体であり,約2000IU/lのアミラーゼを含んでいた。この実験から培養唾液腺を移植する実験系を作成することが可能となり,また培養唾液腺細胞が生着可能であることが明らかとなった。培養唾液腺細胞はinvivoにおいて腺管構造を示さず分泌は開口分泌によっていることが考えられたが,少なくとも唾液腺細胞としての分化を誘導できることが示された。この結果については現在投稿中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hideaki Kagami et al.: "Repetitive adenovirus administration to parotid gland = Role of immunological barriers and induction of oral taletanie" Human Gene Therapy. (印刷中).

  • [文献書誌] Christine Delporte et al.: "Safety of salivary gland-administration replication deficient recombinant adenovirus in rats" J Oral Path Med. (印刷中).

  • [文献書誌] 各務秀明他: "皮膚と粘膜の組織工学" 培養組織工学. (印刷中).

  • [文献書誌] 各務秀明他: "歯科における遺伝子治療" ザ・クインテッセンス. 17.3. 3-5 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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