扁平苔鮮と金属アレルギー患者の関係の有無をさぐるため、金属アレルギー患者症例を可能なかぎり収集し、1群は従来どおりステロイド軟膏の塗布にとどめ、2群は口腔内の金属をすべていったん除去し貴金属で置換する。 平成10年2月24日現在、各方面に患者を紹介していただきたいと連絡し、紹介していただいた扁平苔鮮の疑われる患者を3名治療中である。 患者本人の同意を得た上で、現在口腔内に使用されている金属を除去しつつあり、除去した部位のみ貴金属に置換が終わったところである。患者数も少なくまたすべての患者が治療途中で断片的なことは現段階では何もいえない。 ただし治療が始まって以来、自覚的にも他覚的にも粘膜の炎症所見が悪化した症例は一例もなく、自覚的には炎症の頻度、程度ともに軽減傾向にあるといえる。 今後の課題として下記のようなことがあげられる。 1.患者の絶対数を早急に増やす。 2.治療ペースの迅速化をはかる。 治療効果の判定をどのように定量化していくか。 以上、現状では当初の目論見どおり扁平苔鮮と金属アレルギーの関係が示唆されるかどうかはさだかではない。
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