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1997 年度 実績報告書

歯科治療に伴う臭いが患者心理に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 09771804
研究機関鶴見大学

研究代表者

佐藤 泰道  鶴見大学, 歯学部, 助手 (20226012)

キーワード匂い / 歯科治療 / 皮膚血流量
研究概要

対象:健康成人有志(男子歯学部学生)10名
方法:被験者を歯科治療用椅子上でほぼ水平位に仰臥させ,血圧,脈拍および経皮的酸素飽和度モニターを装着した。また今回補助金により購入したレーザー血流計(ユニークメディカル社・TBF-LN1)のプローブを前頭部に装着した。15分間安静にし安定したデータが得られることを確認してコントロールとした、嗅覚刺激はガ-ゼに浸透させた根管治療剤ホルマリン・クレゾール(FC)を鼻前約5cmで1分間、嗅がせた。その後、室内を換気消臭し、10分ごとに30分間測定した。
結果:FCの嗅覚刺激後の血圧、脈拍、経皮的酸素飽和度に有意差の有る変化は認められなかった。前頭部の皮膚血流も有意差の有る変化は認められなかった。しかし、刺激直後に血流量が増加する群と一過性に低下する群が認められた。
考察:歯科診療室を訪れる患者の殆どは、いわゆる「歯医者の匂い」に対して不快感を持っていると考えられる。しかし今回の研究からは、その代表であるFCの嗅覚刺激に対する前頭部皮膚血流量に有意差の有る変化は認められなかった。これは、今回用いた被験者が歯学部学生であり、その背景にはFCの匂いに対する慣れや好みも考えられる。血流量の増加した被験者の2人の家業は歯科であったり、FCの匂いが好きであると答えた被験者もいた。
今後、被験者の背景や匂いの好みなどの条件を考えて更に研究を続けていく。なお、本研究の要旨は第13回日本歯科心身医学会にて発表を予定している。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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