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1998 年度 実績報告書

無麻酔,無拘束ウサギを用いた下顎運動の経日的変化に関する神経生理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09771826
研究機関新潟大学

研究代表者

〓島 弘之  新潟大学, 歯学部, 助手 (20272833)

キーワード下顎運動 / 摂食 / 嚥下 / 成長 / 神経生理
研究概要

1. ウサギ摂食時下顎運動:飼料用ペレットを成熟ウサギに与えると,周期の短いリズミカルな咀嚼運動と単発の周期の長い嚥下時顎運動が記録できた。筋電図上では嚥下時,舌骨上筋群に活動量と持続時間の延長が観察され,咀嚼数〜十数サイクル毎に出現する嚥下を同定するのは容易であった。下顎運動記録では,嚥下時に開口相の著しい延長が認められた。
2. 摂食・嚥下時下顎運動の経日的変化:幼弱ウサギに頭部固定式の筋電図記録装置ならびに下顎運動記録装置を装着したところ,装置の重量や装着感からくる違和感のため安定した下顎運動を記録することは困難であった。現在,装置の軽量化,縮小化を検討している。あわせて行なった,離乳期乳児の咀嚼筋活動の成長変化の記録を検討したところ,離乳初期には開口筋主体の筋活動しか現れず,そのリズムも不安定であったものが,離乳中期においては閉口筋の活動が大きくなり,開口筋活動と同期して出現する舌による押しつぶし動作が主体となり,リズムがやや安定してきた。また,離乳後期においては成人と類似した咀嚼運動パターンが出現するようになるが,摂取した食品に応じてリズムの安定した吸啜様の下顎運動パターンや押しつぶし動作等が観察され,物性に応じて食物処理法を変化させるようになることが明らかとなった。
3. 被験食品の開発:レントゲン透視法による嚥下動態の観察には,食品の物性や味覚による影響を考慮して被験食品を決定する必要があると考え,それぞれの影響について成人を対象に実験を行ない,成果について2つの学会に発表した。また,造影剤付与による軟組織の描出効果を検討する際,ヒト乳児の嚥下動態を観察する機会を得て,成人との比較を行なったところ,嚥下反射誘発域に著明な差を認めたのでDentistry in Japanに投稿した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Haishima,H.et al.: "Observation of 9-month-old in fant's Swamowing with digital fluorographic system (x-ray TV system)" Dentistry in Japan. 36(in press). (1999)

  • [文献書誌] 宮岡 洋三ら: "嚥下運動と嚥下困難度に及ぼす基本味の影響" 日本味と勾学会. 5・3. 395-398 (1998)

  • [文献書誌] 〓島弘之ら: "鼻閉塞(口呼吸)時の摂食機能" 小児歯科臨床. 3・8. 20-24 (1998)

  • [文献書誌] 秋村純江ら: "摂食・嚥下リハビリテーション" 医歯薬出版, 306 (1998)

  • [文献書誌] 赤坂守人ら: "歯と口の健康百科" 医歯薬出版, 550 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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