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1997 年度 実績報告書

家族性低リン血症性クル病における象牙質形成不全の発生メカニズムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09771831
研究機関大阪大学

研究代表者

新谷 誠康  大阪大学, 歯学部, 助手 (90273698)

キーワード家族性低リン血症性クル病 / 象牙質形成不全 / 受精卵移植 / Hypマウス
研究概要

家族性低リン血症性クル病(以下FHRと略)は,腎尿細管におけるリンの再吸収機構の欠陥に起因する低リン血症を主症状とする遺伝性疾患である.Hypマウスは,ヒトFHRと同じ症状と遺伝形式を呈し,FHRの適正なモデル動物と認識されている.これまでに我々は,Hypマウスの臼歯および前歯がヒトの菌と類似の象牙質形成不全を呈することを,病理組織学的検索により明らかにしてきた.またこのHypマウスに高リン高カルシウム食を与えて血中リン濃度を正常値に近い値にまで回復させて飼育しても,FHRに特徴的な象牙質形成不全は,完全には消失しないことを明らかにし,FHRに特徴的な象牙質形成不全が遺伝的要因により支配されている可能性の高いことを示唆した.この研究の目的は,Hypマウスの受精卵を正常マウスの子宮に,あるいは正常マウスの受精卵をHypマウスの子宮に着床・発育させ,遺伝的に欠陥のある卵子が正常なリン濃度の環境で発育する場合,あるいは遺伝的に正常な卵子が低リン状態な環境で発育する場合にその象牙質に起こる変化を観察かつ比較することによって,ヒトFHRに起こる象牙質形成不全のメカニズムの解明を試みることにある.平成9年度においては,正常マウスの受精卵を正常マウスの子宮に着床させ,無事に成長して正常マウスが出生する実験系の確立に努めた.その結果,1匹当たりの出生数は少ないものの,受精卵移植の技術は確立された.平成10年度にこの実験系を用いて,Hypマウスの受精卵を正常マウスの子宮に移植し,FHRに特徴的な象牙質形成不全がどの程度遺伝要因によって支配されているかを明らかにする予定である.

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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