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1997 年度 実績報告書

アルミニウム系歯質強化剤における作用機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09771836
研究機関徳島大学

研究代表者

堀内 信也  徳島大学, 歯学部・付属病院, 助手 (70263861)

キーワードハイドロキシアパタイト / アルミニウム / 耐酸性 / 歯質強化 / リン酸カルシウム
研究概要

本研究は,旧来行ってきた歯質強化能を評価する過程において,アルミ鍋を用いてハイドロキシアパタイトを合成した場合,そのハイドロキシアパタイトが非常に高い耐酸性を有するという知見に基づいて計画されたものである.本年度研究計画にのっとり,ハイドロキシアパタイトを合成する際に容器として市販のアルミニウム鍋とプラスチック製ビーカーを用い,水酸化ナトリウムとリン酸ナトリウム,塩化カルシウムを一定割合で,30分,48時間反応させハイドロキシアパタイトを合成した.この,反応前後のアルミ鍋の組成をEDAXを用い検討したところ,合成前の組成ではアルミニウム,硫黄,アルゴン,鉄が検出されたが,合成後においてはアルミニウム,リン,硫黄,アルゴン,カルシウム,鉄等が検出され,また,その組成比に着目すると,合成反応を通じて硫黄の落ち込みが激しかった.予備的検討において行われたプラスチック製容器に試薬アルミニウムを添加しハイドロキシアパタイトを合成した場合には耐酸性の向上が著明ではなかったことを考慮すると,これらのイオンの存在が更なる耐酸性の向上に寄与した可能性が示唆された.さらに,合成されたハイドロキシアパタイト粉末を1規定塩酸溶液に溶解し,耐酸性を検討したところ,アルミ鍋を用いて合成したハイドロキシアパタイトの絶対的な溶解度が向上しているのではなく溶解速度が著しく低下していることが判明した.このため,今後,その速度論的な解析を行う予定である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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