1.ヒト斑状歯の組織学的検索 本学所存の抜去歯を試料にし、組織学的検索を行った。試料は非脱灰標本にし、研磨後、顕微FT-IRにて組成分析を行った。その後、同試料をカーボンコーティングし、透過型電子顕微鏡および反射型電子顕微鏡にて観察した。また、EDSによる元素分析も行った。 2.マウスを用いたフッ素含有食餌による歯の形成異常と歯質異常の検索 生後3週齢のマウスを交配し、妊娠中のマウスにフッ素含有食餌を与えた。これより得られたF1マウスの顎骨を非脱灰標本にし、顕微FT-IR、透過型電子顕微鏡、反射型電子顕微鏡、EDSによりエナメル質の観察した。胎生期のマウスにフッ素を作用させ、エナメル質の形成途中を観察することを目的に行った。 3.今後は、細胞培養および器官培養によるアメロブラストのフッ素イオンチャンネルを探索し、結晶へのフッ素の取り込み過程を検索する予定である。
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