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1997 年度 実績報告書

抗HIV作用を有するクロロペプチンの生合成機構の解明と抗HIV薬創製への応用

研究課題

研究課題/領域番号 09771919
研究機関北里大学

研究代表者

松ざき 桂一  北里大学, 薬学部, 助手 (20229454)

キーワードChloropeptin / biosynthesis / anti-HIV / peptide / bioconversion
研究概要

Chloropeptinは抗HIV剤のリ-ド化合物として期待される塩素原子を6個有するペプチド系抗生物質である。発酵法を利用して優れた抗HIV活性物質の創製を目指すため、以下の実験を行った。
(1)Chloropeptinの各アミノ酸の起源の解明
グリコペプチド抗生物質の生合成実験に習い、L-2-[^<13>C]-tyrosineの取込実験を行った。その結果、N-Me-tyrosineには直接取り込まれ、他の4-hydroxyphenylglycine及びその誘導体のカルボニル炭素に^<13>Cが取り込まれたことから、tryptophanを除くすべての残基はL-tyrosineより生合成されることが明らかとなった。
(2)Chloropeptinとcomplestatinの相互変換機構の解明
Complestatinのメタノールートリフルオロ酢酸(1:1)溶液を濃縮乾固するとchloropeptinが得られる。その中間体と推定される物質をHPLCで観察することができたが、単離には至らなかった。そこで、complestatinの重メタノール-重トリフルオロ酢酸(1:1)溶液を濃縮乾固し、得られたchloropeptinの^1H-NMRを測定したところ、Trpの6位のシグナルのみが消失していたことから、complestatinからchloropeptinの変換は、H^+の影響による転移反応であることが推察された。
(3)グリコペプチド抗生物質生産菌による微生物変換
Chloropeptinはvancomycin等グリコペプチド抗生物質のアグリコン部と良く似た構造を有していることから、グリコペプチド抗生物質生産菌による微生物変換が期待される。そこで、8種のグリコペプチド抗生物質生産菌培養液にchloropeptinを添加したところ、新たに生産される物質を数種確認した。しかし、現在のところchloropeptin配糖体は見出されていない。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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