研究概要 |
前年度までにC-MYCがcdk inhibitorであるp21に結合することを明らかにしたので,更に詳細に解析し,以下の結果を得た. 1. C-MYCはp21のC末に存在するPCNA結合領域に重複して結合し,PCNA,C-MYCのp21への結合は相互に拮抗的であった. 2. p21はPCNA/DNAポリメラーゼδのポリメラーゼ活性を抑制するが,C-MYCはこれを解除した. 3. p21はC-MYCの転写活性化ドメインであるN末のMyc box IIに結合した. 4. C-MYCはMaxとそのC末で複合体形成してE-boxを有する遺伝子の転写活性を増強させる.p21はc-MYC/MaxよりC-MYCを吸収結合することで,Max/Max複合体を形成させた.したがって,p21はC-MYC/MaxのE-box遺伝子の転写活性を抑制した. 5. p21のC-MYC,PCNA結合配列に結合するタンパク質NO.3のcDNAクローニングに成功し,現在解析している.
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