日本とアメリカにおいて文献検索およびレビューを受け、仲間サポートとその理論的裏付けとなる理論を検討中である。また、15件のインタビューを終え、逐語禄におこし、研究目的にそって内容分析を行った。内容分析の結果は、以下のとおりである。 1.仲間サポートが必要な理由 結婚、引っ越しなどで地縁が断たれることがある。妊娠中は暇な時間を持て余している。社会とのつながりが断たれるように感じる。子どもがいると活動範囲が限られる。子どもの成長発達に不安を持っている(正常がわからない)。実際に役立つ身近な育児の情報がない。育児に関する悩みは子どもの成長発達とともに変わっていく。夫と話をする時間がない。自分のしていることに自信が持てない。不必要に自分で自分を責めてしまう。日々のちょっとしたストレスも、たまると爆発しそうになる。虐待する人の気持ちがわかってしまう自分が怖い。 2.子育て仲間と行っているサポートの内容 生活の場で、仲間と合えるとホッとする。成長発達に伴う悩みを共有する。お互いの育児上の智恵を受け取ったり与えたりする。季節の行事を一緒に楽しむ。住んでいる場所での実用的な育児に関する情報交換。ちょっと預かる、ちょっと預ける。 3.子育て仲間のメリット 楽しみが持てる。行動範囲が広がり、冒険ができる。身近で有用な情報が得られる。気分転換・息抜き。自分の育児に対する保証を得る。自分を外から見つめ直す。仲間とのつながりを感じる。 4.子育て仲間のデメリット 自分の育て方を避難される。 さらに、試験的に地域における仲間サポートを妊娠中から開始し、効果測定のための質問紙のテストリテスト信頼性をはじめ、評価尺度の検討を行っている。
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