• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

リズミカルな運動時の循環調節のメカニズム-筋機械受容器反射に着目しての新研究法-

研究課題

研究課題/領域番号 09780073
研究機関山口大学

研究代表者

西保 岳  山口大学, 医学部, 助教授 (90237751)

キーワード筋機械受容器 / 運動 / 血圧調節
研究概要

リズミカルな運動時における筋機械受容器反射の循環調節への影響を調べることを目的として11名の被験者について以下の実験を行った。
実験1:安静時における筋へのリズミカルな圧刺激が循環反応に及ぼす影響。
実験2:ダイナミックな運動時の筋収縮に連動した圧刺激が循環反応に及ぼす影響。
それぞれの実験において、両足の大腿部分と下腿部分に装着した約17センチ幅のカフでもって、筋肉へリズミカルな圧刺激を負荷した。リズミカルな圧負荷を行うために、電子式タイマーと大口径電磁弁からなる急速圧負荷器具を製作した。実験2では、自転車運動時の大腿筋収縮時に同期して圧力を負荷するために、自転車装置付近に光電センサーを取り付けて、その出力を上記急速圧負荷器具へ接続した。この様な刺激装置を使った実験は世界的にも新しいものである。実験1の結果、安静時においては、リズミカルに筋を刺激することによって、平均動脈血圧がわずかに増加すること、そして、この血圧増加は、持続的に圧力を筋肉に加えた場合の反応と同程度であることが明らかとなった。実験2の結果、自転車運転時に、大腿筋の収縮時に同期して圧力を負荷した場合、負荷する圧力が100mmHg以上では、安静時と同様に平均血圧がわずかに増加することが明らかとなった。したがって、漸増運動負荷時に、運動強度増加にともなう筋内圧の増加による筋機械受容器反射が、動脈血圧上昇するメカニズムの1つとして機能していることが示唆された。
今後、どの程度の圧力負荷が、どの程度の血圧上昇を引き起こすのかという量的な問題、さらに、筋代謝受容器との相互作用に関して研究を進める計画である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Takeshi Nishiyasu 他: "Cardiovascular and humoral responses to sustatined muscle metaboreflex activation in humans" Journal of Applied Physiology. 84(1). 116-122 (1998)

  • [文献書誌] N.Kondo, T.Nishiyasu 他: "Sweating responses to passive and active limb movements." J.therm.Biol. 22(415). 351-356 (1997)

  • [文献書誌] 西保 岳 他: "下半身圧力負荷と運動負荷の組み合わせの宇宙科学への応用" Space Utilization Research. 14. 32-35 (1997)

  • [文献書誌] Takeshi Nishiyasu, 他: "The effects of posture on the cardiovascular responses during lower body positive pressure." Med.Sci.Sports Exer.29(5). S175 (1997)

  • [文献書誌] R.Sone, T.Nishiyasu 他: "Comparison of parasympathetic heart rate control during exercise and recovery." Med.Sci.Sports Exer.29(5). S175 (1997)

  • [文献書誌] N.Tan, T.Nishiyasu 他: "Changes in pituitary function and skeletal muscle oxidative capacity depend on exercise training intensity." Med.Sci.Sports Exer.29(5). S202 (1997)

  • [文献書誌] 西保 岳 (分担): "身体運動の調節性-運動に対する応答を中心に-,現代の体育,スポーツ科学" 池上 晴夫 (編),朝倉書店, 8 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi