本研究での「いじめ対策フォーラム:http://www.cep.chiba-u.ac.jp/ijime/index.html」は、地域の実状に応じたデータベース構築の一躍を担うとともに、深刻・複雑化する問題に対処すべく、いじめ相談の専門家集団と地域の学校を引き合わせる機能を提供する。 1.データベース構築 データベースは、フォーラム内に提供された情報や意見を素早く反映するためにWWW上に公開している。提供する情報は、千葉県内で報告されているいじめに関するものを中心にし、特に自殺に至った事件・事故に関しては、一事例研究的に詳細な報告を載せた。 2.いじめ対策フォーラムの構築 「いじめ対策フォーラム」は、一般の利用者がいじめ問題について議論できる「いじめ問題フォーラム」と、いじめ相談に関する専門家集団からなる「いじめ相談フォーラム」から構成されている。「いじめ問題フォーラム」では、電子掲示板を使って一般の利用者の意見を公開し、サーバースペース上での議論を可能にした。 3.いじめ対策フォーラム構築上の問題点と今後の課題 以下の6点は、「いじめ対策フォーラム」構築の際に特に問題となった点である。 1)回答するまでにかかる時間、2)電子メールでの相談内容の理解、3)電子メールの利用環境、4)クライエントのプライバシー、5)クライエントの負担、6)相談員の適正な人数 上記の問題点をいかに解決して、より活性化した「いじめ対策フォーラム」を構築していくかが今度の課題である。
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