研究概要 |
動画像教材の要約手法として、1.オリジナル動画像からサンプリングする適切なインターバルの実証的研究と 2.オリジナル動画像の動きのある部分のサンプリングされた画像による最適な提示方法の開発の2つを組み合わせたものを開発することを目的とする。 今年度は、1.のためにノン・リニア型サンプル画像印刷システムの機器の整備とプログラム開発をはじめた。2.は、既存システムを用いてビデオフレームアルバム(以下、VFA)上でのコマの演出技法の試行を行った。 1.では、サンプリング画像の形状を縦横比率3対4の長方形だけでなく、コマ単位でその形状を変化できる表示プログラムを利用したレイアウト作成用ソフトの開発環境の整備を行った。その際、カットの自動抽出ソフト(市販)を購入して、カットとタイムサンプリングを併用したVFAレイアウトを試作した。 2.VFA上でのコマの演出技法の工夫として、画面サイズに入りきらない被写体を撮影する方法として、パンと横スクロールがある。1つの画面は,被写体の一部を切り取った絵であるが、これを結合させることでサンプリング画像から被写体全体の絵が再現することができる。今回は、絵巻物の紹介映像と授業教室の風景映像を対象として作業を行い、出力レイアウトと作業手順の整理し自動化のプロセス開発のデータを得た。 成果は、中間段階の発表として2.について、日本教育工学会の年会で報告し、その手法の妥当性について意見を集めた。そのほか、VFAの利用実績である番組分析作業におけるVFAの形態を国際シンポジウムで、授業映像からの分析作業支援への応用を先述の年会で報告し、それぞれ分析者と再利用者の視点からのレイアウトへの要求が得られた。これは、VFAレイアウトのレパートリーとして採用する予定である。また、所属機関の情報提供サービスにおいて、WWWでのビデオ教材のカタログとしてVFAは3月より利用されている。
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