1、自身の先行研究「関数・微積ForAll」で得た教材群・教育課程の素案を、「総合的な学習の時間」等をも視野に、各学校で実現できる形で再考し、作図ツール、LEGO、グラフ電卓などの既存教具を活用して実践し、具体化し、付属学校等にて実験授業を行った。実験授業の主題は、代数、幾何・微積の関連づけであり、表、式、グラフ、作図、実現象、という諸表現を活用しての調和的探究である。 2、活用法の調査は、Asian Technology Conferenceにおける先端機器による講習・デモンストレーションへの参加を通じて行い、Schientific Workplaceとしての数学関連ソフトウエア・機器の統合的利用環境を国内に紹介した。また、データ測定機器CBRを活用した授業実践をいち早く実現した。 3、1、2を通じて得られた成果を基に、Asian Technology Conferenceでは研究発表を行い、科学教育学会では課題研究分科会を主催し、T^3Japanでは研究発表を、また、日本数学教育学会論文発表会では口頭発表(実験授業を行った院生の報告も含めて11件)を行った。また、科学教育学会、日本数学教育学会大会、日本数学教育学会論文発表会では、テクノロジーを前提としたカリキュラム像の提言を行い、新算数教育研究会セミナーでは、テクノロジー時代の算数指導のあり方について助言をした。8月には、テクノロジー利用法の公開講座を経験者編、初心者編とあわせておこなった。他に、授業研究図書「テクノロジーを活用した新しい数学教育」を明治図書から、佐伯昭彦、清水克彦との共編にて出版した。
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