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1997 年度 実績報告書

大学院留学生に体系的な論文指導を行うために必要な文章構造スチ-マの抽出

研究課題

研究課題/領域番号 09780201
研究機関筑波大学

研究代表者

衣川 隆生  筑波大学, 文芸・言語学系, 講師 (30282289)

キーワード第1言語 / 第二言語 / 文章構造 / 文章産出過程 / プロトコル
研究概要

本年度は第一言語による文章産出プロセス及び第二言語学習者の文章産出プロセスに関する先行研究、および文章構造に関する先行研究を収集、分析し、大学院留学生に体系的な論文指導をおこなうために必要な文章構造スキーマの抽出を行うための調査方法を確定し、調査マニュアルを作成した。
調査方法の妥当性と信頼性を高め、分析方法を確立するため、日本語を第二言語として学習している書き手が、文章を書きはじめる前に信念・知識としてどのような文章構造のプランを有しているか、そして、そのプランが文章産出過程と書き上げた文章にどのような影響を与えるかの資料を収集し、分析を行った。資料は、中国語を母語とする留学生4名から、事前アンケート、事前インタビュー、発話思考法を用いた説明文の産出、事後インタビューによって収集した。資料は、文章のどの部分に統括機能を置くか、文章をどのように構成するかという視点から分析された。分析の結果、1)既有プランを持っている場合には、そのプランが文章の方向性を示し、その方向性にそって文章産出が進められる、2)既有プランは書き上げた文章の構成に反映する、3)既有プランを複数持っている場合には、効果的であるという信念を持っている既有プランを用いて文章を書き上げる、という結果が得られた。以上の結果から、今後、日本語学習者に対して、文章の目的に合った適切な文章構成型を知識として与えるだけではなく、それらが効果的なものであるという信念を形成する指導が必要であるという提言が可能となる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 衣川隆生: "既有プランが出級日本語学習者の文章産出過程と文章に与える影響について" 筑波大学留学生センター日本語教育論集第13号. 97-115 (1998)

  • [文献書誌] 衣川隆生: "文章構造に対する信念が学部留学生の文章産出過程に与える影響の分析" 日本語教育方法研究会誌. Vol.5 No.1(印刷中). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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