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本研究は、加速度的に普及しているインターネットの技術基盤を用い、インターネットを通じてデータ解析処理手順を得ることができ、具体的処理の実行が個々のユーザの計算機環境下で行なわれるような、ネットワークを活用したデータ解析支援環境の構築を最終目的としている。うち、平成9年度は、既存知識支援機能をネットワーク対応とするためのシステム改良、および、Webに関する入出力インターフェースの作成を当初目的においた。
目的達成に向けた検討を行なう過程において、本研究の最終目的がJavaを用いた分散解析環境であることを考慮した結果、システム改良の段階から、再構築部分に関する基本的な概念を明確にし、概念に沿った形での再実装が必要と考えた。本研究の実行エンジンを実装するための言語Javaは、オブジェクト指向を意識した言語体系である。従って、既存システムに対するオブジェクト指向概念の導入が肝要と思われたため、その構想をまとめ、国際会議での口頭発表をはじめとし、他の研究者集会などでも研究発表を行なうなど、内外の研究者との意見交換を行なうとともに、Javaを用いたデータ解析ツールに関し、情報収集を行なった。但し、システム構築作業そのものは、基本概念からの再構築を余儀なくされたため、具体的なインプリメンテーション作業が遅れており、完了は次年度にずれこむと思われる。なお、GGIインタフェースについては未発表であるが概ね構築を完了している。
次年度は、今年度の成果を踏まえ、最終目的であるネットワーク経由でのコンサルテーションとJavaでの動作を実現する予定である。次年度内諾で予定されている金額では、当初視野に入れていた複数プラットフォームでの動作確認に至らない可能性もあるが、既存資源を最大限有効活用し、実現させたいと考えている。
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