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1997 年度 実績報告書

ソフトウェアメモリベース通信機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09780248
研究機関東京大学

研究代表者

松本 尚  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (70240728)

キーワードメモリベース通信 / ユーザレベル通信 / 並列処理 / 分散処理 / イーサネット / 通信プロトコル
研究概要

ソフトウェアメモリベース通信機構の研究は特殊なハードウェア通信機構がなくても実用に耐えられるユーザレベルの高速かつ保護され仮想化された通信が実現できることを実証することが最大の目標である。このため、最新のワークステーションと最新の高速ネットワークを用いて、可能な限り高速の実装を行う必要がある。
平成9年度購入予定に挙げていたFast Ethernetインターフェースを持つワークステーション(JU1/140)は予算の減額のために購入不可能であった。このため、やむを得ずEthernetを持つUltraSPARC搭載のワークステーション2台を購入し、10年度の予算でFast Ethernetインタフェースを購入して、このマシン上にメモリベース通信機構を実装することにした。そこで9年度はUltraSPARCよりは一世代古いSuperSPARc搭載でFast Ethernetインタフェースがすでに増設されているワークステーションを使って、Fast Ethernet(100BASE-TX)を用いたメモリベース通信機構を実装した。
その結果、マシン2台の環境において、4byte程度の細粒度データ転送の送信ソフトウェアオーバヘッが3.4μsec、受信ソフトウェアオーバヘッが6.4μsecという値を得た。送信開始から受信終了までのレイテンシは約25μsecであった。また、2台間片方向の最大転送速度は11.2MByte/secであった。これらの値は保護され仮想化されたユーザレベル通信としては市販の専用高並列計算機に優るとも劣らない値である。来年度はより高速なプロセッサにメモリベース通信を移植することにより、さらなる高速化を目指す。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 松本尚: "100Base TXによるメモリベース通信の性能評価" 電子情報通信学会技術研究報告. 97・225. 109-116 (1997)

  • [文献書誌] 松本尚: "汎用超並列オペレーティングシステムSSS-COREのユーザレベル通信同期機構" 日本ソフトウェア科学会第14回大会論文集. 245-248 (1997)

  • [文献書誌] Takashi Matsumoto: "Memory-Based Communication Facilities and Asymmetric Distributed Shcred Memory" Proc.of IWIA'97 IEEE Computer Society Press. (発表予定). (1998)

  • [文献書誌] 松本尚: "100BASE-TXによるメモリベース通信の性能評価" 情報処理学会コンピュータシステムシンポジウム論文集. 101-108 (1997)

  • [文献書誌] 松本尚: "汎用超並列オペレーティングシステムSSS-COREのユーザレベル通信同期機構" コンピュータソフトウェア. (発表予定). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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