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1997 年度 実績報告書

最適化技法をプログラミング可能なコンパイラ

研究課題

研究課題/領域番号 09780249
研究機関筑波大学

研究代表者

千葉 滋  筑波大学, 電子・情報工学系, 講師 (80282713)

キーワードリフレクション / 自己反映計算 / メタオブジェクト
研究概要

本年度は、申請者が今まで開発してきたOpenC++処理系を改良し、プログラマが最適化処理を拡張するために必要になる機能を、処理系に追加できるようにした。この改良が実際にうまく働くかどうかは、次年度に実際に最適化技法をプログラムしてみることで検証する。具体的な改良点は、(1)まず従来のAPIを改良し、構文木の変換ではなく、オブジェクトにもとづいたより高い抽象度でもプログラムを操作できるようにした。これによって、ある種のプログラム変換が短いメタプログラムで記述できるようになった。(2)またreificationによって取りだせるプログラムのメタ情報を充実させた。例えば、従来から変数の型を調べることができたが、constか否かなど細い情報は調べることができなかった。このような情報もメタプログラムから調べられるように改良した。(3)さらにメタプログラムをコンパイラに動的にリンクできるようにし、OpenC++処理系の操作を簡単にした。従来、メタプログラムを使えるようにするには、コンパイラに静的にリンクする必要があった。このため、新しいメタプログラムを使うたびに、それが静的にリンクされた処理系を作らなければならず、非常に操作が繁雑であった。今回、動的にリンクできるように改良したことで、処理系が必要なメタプログラムを自動的に読み込むようになったので、ユーザはリンクに注意を払わなくてすむようになった。(4)最後に詳細な参照マニュアルをHTMLで記述した。
以上の改良を配布パッケージにまとめ、Webサーバによって公開した。世界中の数十のユーザの関心をあつめることができ、何人かのユーザからのフィードバックは配布パッケージに反映させた。またフランス CNRS,INRIA等で本研究を紹介する発表をおこなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Chiba et al.: "Weak protection for reflective operating systems" LNCS. (発表予定).

  • [文献書誌] 立掘, 千葉, 中田: "Java言語のための新たな自己反映計算の提案" ソフトウェア科学会大会論文集. 201-204 (1997)

  • [文献書誌] 光来, 千葉, 益田: "新規ファイルシステムにおけるOSの多階段保護機構の必要性" 情報処理学会研究会報告. 97ーOSー76. 37-42 (1997)

  • [文献書誌] 宮沢, 千葉, 益田: "2次サーバを活用した分散広域ファイルシステム Aria" 情報処理学会研究会報告. 97-OS-76. 31-36 (1997)

  • [文献書誌] Chiba, Kono: "Languagesupport for secure mobile objects" Proc.of OBPDC'97. (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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