• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

超グラフに基づくデータモデルとそれに基づくデータベースの格納構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09780258
研究機関福井大学

研究代表者

寶珍 輝尚  福井大学, 工学部, 助教授 (00251984)

キーワードデータベース / データモデル / 格納構造 / 有向グラフ / 再帰グラフ / 超グラフ
研究概要

本年度は,まず,枝の始終端が再帰的に有向グラフとなり得るラベル付き有向超グラフに基づくデータモデル(以降,再帰有向超グラフデータモデル)を定式化した.本データモデルにおいて,データを表現する単位はデータ表現グラフである.データ表現グラフは,有向のラベル付きグラフであり、枝の始終端にデータやデータ表現グラフの集合を持つ.次に,再帰有向超グラフデータモデルにおけるデータの構造的な性質について考察した.この結果,データ表現グラフの枝の深さがデータ表現グラフを分解できるか否かを示す指標となることを明らかにした.これにより,複雑なデータを単純なデータに分解して表現できるか否かの判定が可能となった.
これと並行して,再帰有向超グラフデータモデルのための格納構造の設計を行った.本データモデルのデータ表現単位であるデータ表現グラフは連結関係と包含関係により表現でき,連結関係はデータ表現グラフ全体で表現する方法が良いこと,ならびに,内包されるデータ表現グラフ間の連結関係を格納する方法は検索性能と更新性能のどちらを重視するかで異なることを明らかにした.本設計に基づいた格納構造を,現有のワークステーション上でC言語を使用して実装中である.本年度は,再帰性を有しない単純な場合の実装を行い,単純なデータに対する性能評価と格納量評価を行った.この結果,検索条件に出現する要素のグラフにおける位置に依存しない性能で検索処理が可能であり,更新性能や格納効率の観点からも良好な性質を持つことを明らかにした.
今後は,再帰性を有する場合の実装,ならびに,現実的な応用に対する性能評価・格納量評価が課題である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 宝珍 輝尚: "超グラフに基づくデータモデルについて" 情報処理学会研究報告. 97・64. 1-6 (1997)

  • [文献書誌] 宝珍 輝尚: "再帰超グラフデータモデルに基づくデータベースのための格納構造について" 情報処理学会第55回全国大会講演論文集(3). 369-370 (1997)

  • [文献書誌] Teruhisa Hochin: "A Storage Structure for Graph-Oriented Databases Using an Array of Element Types" Proc.of the IEEE 8th Great Lakes Symposium on VLSI. 452-457 (1998)

  • [文献書誌] 宝珍 輝尚: "再帰有向超グラフデータモデルにおけるデータの構造的な性質について" 情報処理学会第56回全国大会講演論文集. (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi