| 研究概要 |
1.診断用テストの考察:目標の信号線の付加遅延の大きさが1単位遅延から最大経路遅延までならば,ゲート遅延故障の大きさに関わらずその遅延故障を検出するテストを診断用テストとして考案した.
2.ゲート遅延故障に対する診断用テストの生成法の開発:1.の考察に基づいて,次の条件を満足する活性化入力対を目標信号線Lのゲート遅延故障に対する診断用テストとして提案する.
(1)信号線Lに対して信号変化を生じさせる.
(2)(1)で生じた信号線Lの1単位遅延から最大経路遅延の大きさの範囲の付加遅延故障の影響を各ゲートに仮定した遅延のもとで外部出力まで伝搬させる.
ゲートに仮定した遅延のもとで外部出力まで伝搬させる.
本研究では,条件(1)および(2)を満足する診断用テストのアルゴリズム的な生成法を開発した.
3.実験:科学研究費補助金により購入したワークステーション上に提案したテスト生成法を実現し,ベンチマーク回路に適用した計算機実験を行った.実験結果から,提案したテスト生成法は高い検出率をもつ診断用テスト集合を生成できることを示した.
4.生成した診断用テスト集合を用いた多重ゲート遅延故障診断法の提案:正常回路の信号線の信号値および信号変化時刻を利用した多重ゲート遅延故障に対する診断規則を考察した.来年度は,この考察に基づいて,多重ゲート遅延故障に対する診断法を提案し,その有効性を計算機実験によって評価する予定である.
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