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1997 年度 実績報告書

タスク指向日本語対話システムにおける漸進的発話の生成方法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09780318
研究機関東京工業大学

研究代表者

乾 健太郎  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (60272689)

キーワード自然言語処理 / 目的指向対話 / 漸進的発話生成 / 発話ゴール / 発話プラン / システミック文法
研究概要

従来の人間-計算機間の対話型インタフェースでは発話者の交替のタイミングを制限していたが,人間どうしの対話においては,情報の送り手は,受け手にとって新しい情報の伝達を言わば小出しに行い,受け手の反応に応じで情報を付加していく.このようして作られる送り手の発話を本研究では漸進的発話と呼ぶ.このような対話を実現することができれば,人間はより自然かつ効率的に計算機と対話することができるようになると考えられる.このような背景から本研究では,粒度の細かい発話に対応する粒度の細い発話ゴールのセットを用意し,これを内容決定部と言語表現決定部のインタフェースとすることで前進的発話生成を実現するアプローチを提案した.このモデルでは,言語表現決定部がさらに発話プラン生成部と発話実現部からなり,発話プラン生成部で領域依存性を吸収することにより発話実現部の領域独立性を保存している.また,発話プラン生成部で粒度の細かい発話ゴールを一つの発話プランにまとめあげる作業を行なうことにより,複数の発話ゴールを同時に達成する発話を生成することができる.本研究では,実際に道案内の対話コーパスを分析して得られた発話ゴールのセットから漸進的に発話を生成するプロトタイプシステムを試作した.さらに,様々な生成実験に基づいて発話プラン生成および表層生成に必要な知識を洗練することを試みた.得られた知識がどの程度他の領域に適用できるかに関する評価は今後の課題である.なお,本研究の成果は下記国際会議で報告された.
Inui K., Sakaniwa, K., Ishizawa, H., Tokunaga, T., Tanaka, H. Fine-grained Utterance Delimitation and Organization in Incremental Explanation Generation. Symposium of Pacific Association for Computational Linguistics, 1997.

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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