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1997 年度 実績報告書

鍵盤楽器演奏における指の動作解析と仮想空間における演奏シミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 09780329
研究機関京都大学

研究代表者

関口 博之  京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90243063)

キーワード楽器演奏 / コンピュータ・グラフィックス / 生体運動理解 / シミュレーション
研究概要

本研究課題では、1.理想的な鍵盤楽器の演奏動作を練習者に提示すること、2.演奏動作のシミュレートによる人の演奏に近い自動演奏を実現すること、の2点を目的として、任意の音列に対する手と指の演奏動作の自動生成アルゴリズム、ならびにその3次元動画表示手法に関する研究を行っている。
平成9年度は以下に示す事項について研究を行い、5学会、のべ7件の学術講演会で研究成果を発表した。なお、情報処理学会からは本研究の発表に関し、第55回全国大会大会奨励賞を受賞。
1.3次元センサ、タッチセンサ付鍵盤、ビデオカメラを用いた人の演奏動作を解析
鍵盤楽器の演奏がどのような手の動き、各指の各関節角変化により行われているかを明らかにした。
2.仮想空間における演奏シミュレーションシステムの開発
OpenGLグラフィックライブラリを用いた3次元動画表示システムを作成した。最初は2オクターブ鍵盤(25鍵)、右手のみのシステムで基本的な動作を確認し、ついで実際のピアノと同等の7オクターブ鍵盤(88鍵)を備え、両手演奏が可能なシステムに拡張した。
3.演奏動作生成アルゴリズムの検討と開発
楽譜データ(各音符の高低、並び方)、手の形状・寸法、手指の制約条件(指の開き角の限界等)をもとに、演奏動作を実現するための、指使い、手の位置、指開き角等の導出手法を考案した。
4.シミュレーションによる演奏結果の評価
譜面データを本システムに与えて実際に演奏を行わせることにより、上記アルゴリズムを評価した。
平成10年度の予定
1.運動速度を動的に制御することにより、従来の自動演奏では困難なニュアンスの表現を試みる。
2.打鍵の運動エネルギーを音の強弱に反映させることにより、情感豊かな演奏の実現を目指す。
3.手の上下方向の動きなどをシミュレーションに導入し、よりリアルな演奏動作の生成を目指す。
4.熟練者の演奏動作と比較しながら、作成された演奏動作の評価を行う。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 関口博之: "音符データからのピアノ演奏動作の再現と表示" 第15回パソコン利用技術研究発表会講演論文集. 31-34 (1998)

  • [文献書誌] 関口博之: "鍵盤楽器演奏動作の解析とシミュレーション" 3次元画像コンファレンス'97 講演論文集. 210-214 (1997)

  • [文献書誌] 関口博之: "計算機処理による理想的な鍵盤楽器演奏動作の生成と表示" 情報処理学会 第55回全国大会講演論文集. 第2分冊. 2-6,2-7 (1997)

  • [文献書誌] 関口博之: "鍵盤楽器演奏における手指動作モデル" 電気情報通信学会1997年情報・システムソサエティ大会講演論文集. 分冊D. 262-262 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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