近年、3次元グラフィックスの飛躍的な発展は、工業部品のCADや環境のシミュレーションに留まらず、仮想現実感、映画テレビ番組の作成、マルチメディアまで広がっている。ユーザーがCGで作られた空間中で自由自在に移動することはすでに実現されている。その上に、人間が活動しているようすを生成することはこれから注目されるテーマになる。現在、初期段階として流行しているテレビゲームはその一例である。より高いレベルでは、3次元「没入」型ビデオ、映画、マルチメディアの分野で、より完全な人物生成が求められている。一方、スポーツや芸術表現等の人間の行動を理解して再成する研究はすでに画像処理やヒューマンインターフェースの分野で始まっている。その中で、高度な演出と激しい全身運動を記録できるのは画像系列であり、それを用いた動作認識が期待されている。本研究は、人物の行動または運動の生成と認識を融合し、画像の駆動によって人物の3次元CGモデルのリアルな動きを作り出すことを目標とする。そのために、人物の個人モデルや動きを画像に基づいて生成する有効な方法を研究する。3次元の人体のCGモデルを作り、それを個人のサイズや形状に変形して個人モデルを作る。そして、モデルの関節の動きを定義し、形成可能な動作を生成する。さらに、生成される個人の動作モデルを画面上に投影し、画面特徴と照合する。このように、モデルの動きが定め、画像とモデルの重なる部分から、人物の色彩やテキスチャーの情報を得る。以上の過程は手動と自動の作業と組合わせて行う。この研究によって人物の行動生成を大量に行う一般的な方法が確立され、その結果は、マルチメディアの作成、動画像による人物の行動解明、次世代インターアクティブビデオに使われる。
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