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1997 年度 実績報告書

やわらかいネットワーク環境構成手法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09780394
研究機関東京電機大学

研究代表者

桧垣 博章  東京電機大学, 理工学部, 助手 (70287431)

キーワードネットワーク / プロトコル / フォールトトレランス / チェックポイント / リカバリ / 移動体通信
研究概要

本研究では、システム環境やユーザ要求の変化に対応できる「柔軟性」を備えた「やわらかい」ネットワークの実現を目指している。これに対して、以下の成果が得られた。
1.分散アプリケーションプログラムの動的改版機構の実装
運用中の分散システムによるユーザへのサービス提供を中断することなく、分散アプリケーションプログラムをバ-ジョンアップする技術として、我々は動的改版手法を提案している。これを、TCP/IPネットワークに接続されたUNIXワークステーションに実装し、その実現可能性と有効性を明らかにした。ここでは、通常はディスク等の二次記憶装置に対する読み書きを必要とするチェックポイント取得操作を、プロセスの実行制御のみによって実現することにより、オーバヘッドの大幅な削減を可能とした。
2.非同期リカバリプロトコル
システム要素の故障してもユーザにサービスを提供し続けるようなシステムを構築することにより、故障に柔軟に対応するやわらかいシステム構築が実現される。この実現方法としてチェックポイント・リカバリの手法がある。従来のリカバリプロトコルでは、複数のプロセスを同期的に一時停止させる必要があることから、ユーザに対するサービス提供の停止時間が長くなり、システムとしての柔軟性が十分とは言えなかった。我々は、非同期リカバリプロトコルを考案し、この問題を解決した。
3.移動体ネットワークのためのチェックポイントプロトコル
これまで、システム故障への対処による柔軟なシステム構築の実現という問題はネットワークに固定された端末を対象として検討されてきた。これに対し、移動体ネットワークに対する技術は十分に検討されていない。我々は、移動体の特性、すなわちネットワークへの接続位置が動的に、しかもユーザの利用中に変化すること、二次記憶装置の容量が十分でないこと、電源容量が十分でないこと、などを考慮した新しいチェックポイントプロトコルを構築することによって、この間題を解決した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Tanaka,K., Higaki,H.Takizawa,M.,: "“Object-Based Consistency in Distributed Check Points,"" 情報処理学会論文誌. 38・6. 1245-1252 (1997)

  • [文献書誌] Higaki,H.et.al.: "“Asynchronous Recovery in Distributed Systems,"" The llth International Conference on Information Networking. 9D-2. 1-8 (1997)

  • [文献書誌] Shima,K., Higaki,H.Takizawa,M.: "“Pseudo-Active Replication Scheme for Heterogeneous Clusters,"" The llth International Conference on lnformation Networking. 8C-1. 1-8 (1997)

  • [文献書誌] Tanaka,K., Higaki,H.Takizawa,M: "“Consistent Global State in Distributed Object Systems,"" The llth International Conference on lnformation Networking. 8C-2. 1-7 (1997)

  • [文献書誌] Tanaka,K., Higaki,H.Takizawa,M: "“Object-Based Checkpoints in Distributed Systems,"" International Workshop on Object-oriented Real-time Dependable Systems. 9-16 (1997)

  • [文献書誌] Higaki,H.: "“Checkpoint and Rollback in Asynchronous Distributed Systems,"" IEEE INFOCOM. 1000-1007 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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