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1997 年度 実績報告書

確率モデルによるリアルタイム冗長ソフトウェアシステムの性能評価法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09780410
研究機関鳥取大学

研究代表者

木村 光宏  鳥取大学, 工学部, 助教授 (20263486)

キーワード冗長ソフトウェアシステム / Nバ-ジョンプログラミング / リカバリブロック / リアルタイムシステム / ソフトウェア信頼性
研究概要

一般に,冗長化の方式には大別して空間冗長と時間冗長とがあり,冗長化ソフトウェアシステムにおける前者の例としてはNバ-ジョンプログラミングが挙げられる.このシステムはN個のソフトウェアモジュールを同時に実行しなければならないことから,独立に動作するN組のハードウェアとそれらを制御する仕組みが必要となる.一方,後者の時間冗長方式の例としては,リカバリブロックがよく知られている.これは一つのモジュールによって得られた出力結果を,受け入れテスト用モジュールに入力し,出力結果が予め規定された条件を満たすものであるか否かを判定する.もし,判定の結果が不適である場合,次のソフトウェアモジュールに同一の入力がなされ,一連の処理作業が繰り返される.これは逐次的に複数のソフトウェアモジュールを動作させるため,ハードウェアにかかるコストは少なくてすむが,受け入れテスト用モジュールの設計と実装を高信頼化することが必要不可欠である.よく知られた結果として,これら2つの冗長ソフトウェアシステムにおいて,ソフトウェアモジュールの数とそれぞれのモジュールの信頼度が同じである場合,リカバリブロックの方が信頼度は高くなる(ただし,受け入れテストモジュールの信頼度が1に近い場合).本研究では,これらの冗長ソフトウェアシステムの動作規則に対して処理制限時間を設けることによりリアルタイム性を導入して,それぞれのシステムの信頼性・処理性への影響を確率モデルの構築により調べた.結果として,処理時間の制限が厳しいときはNバ-ジョンプログラミングの信頼性がリカバリブロックより優れ,処理制限時間がある値を超えると,これらの関係が逆転することが示され,そのときの制限時間を定量的に見積ることができた.また,システムの平均処理時間などの従来の研究では得られなかった定量的性能評価尺度の導出も行うことができた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 山本美保: "処理時間制約のある冗長ソフトウェアシステムの確率モデルによる性能評価法に関する考察" ソフトウェアシンポジウム'97論文集. 196-204 (1997)

  • [文献書誌] Mitsuhiro Kimura: "Performance Evaluation Modelling for Several Resl-Time Redundant Software Sgstems" Proc.4th Conference of the Association of APORS. (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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