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1998 年度 実績報告書

MHDダイナモによる双極子磁場の道転

研究課題

研究課題/領域番号 09780444
研究機関核融合科学研究所

研究代表者

陰山 聡  核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助手 (20260052)

キーワードMHDダイナモ / 計算機シミュレーション / 地磁気ダイナモ / 磁気流体力学
研究概要

回転球殻中の磁気流体(MHD流体)の熱対流運動によるMHDダイナモを計算機シミュレーションにより研究した。MHDダイナモ過程により生成された双極子磁場が突然逆転する現象の再現とその機構の解明が本研究課題の目標であった。シミュレーションモデルは以下の通りである。半径の異なる二つの球面に挟まれた球殻状の容器を考え、その中にMHD流体が閉じ込められているものとする。内側の球面は高温、外側の球面は低温にそれぞれ一定の温度に保たれており、球の中心方向に向かう重力が存在する。球殻全体は一定の角速度で回転している。この様な回転球殻容器内部のMHD流体の熱対流運動の時間発展を解くと、あるパラメータのもとでは、MHDダイナモ作用により、双極子磁場が自発的に生成されることがこれまでの我々の研究で明らかになっていた。本年度はこのシミュレーションモデルの元でさらに広範なパラメータランを行い、生成された双極子磁場が突然逆転するパラメータを発見した。逆転時の磁場エネルギーの変化を調べたところ、双極子磁場が逆転する時に磁場のエネルギーレベルが突然変化することが判明した。さらに時間発展を進めると、磁場のエネルギーには高い状態と低い状態の二つがあり、その二つのレベルを予想出来ないタイミングで突然遷移することが分かった。興味深いことに双極子の逆転が起きていない時のエネルギーレベルの遷移では八重極成分の逆転が起きていることが観測された。磁場のエネルギーレベルが二つあるという事実と、その間を遷移する瞬間に双極子成分か、八重極成分が逆転するという現象を見つけたのが今年度、本研究により明らかにされた最も重要な点である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.M.Ochi,A.Kageyama,T.Sato: "Dipole and octapde reversals in a rotating spherical shell: Magnetohydrodyuamic simulation" Physics of Plasmas. 6. 777-787 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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