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1997 年度 実績報告書

核融合炉ダイバータ用タングステン被覆炭素材の開発と熱・粒子負荷特性評価

研究課題

研究課題/領域番号 09780468
研究機関九州大学

研究代表者

徳永 和俊  九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (40227583)

キーワード核融合装置 / ダイバータ板 / プラズマ・材料相互作用 / 高熱負荷 / 粒子負荷 / 高融点金属材料 / 炭素材料 / 接合
研究概要

本年度は、2年計画の1年目で、最初に、試料として、真空プラズマスプレイ法を用いてをCFC及び等方性黒鉛の表面にタングステンを被覆する方法を確立した。特に作成中や熱負荷による高温時に、炭素とタングステンでは、脆いタングステンカーバイドを形成する場合があるが、これを抑制するために拡散バリアとして作用する被覆層を予め形成することにより、剥離及び亀裂のないタングステンの厚い被覆層を試料表面に作成することに成功した。この方法を用い実験用の試料を製作した。
この試料に対して、本年度は、特に熱負荷特性についてその詳細を調べた。熱負荷特性は、電子ビーム熱負荷実験装置を用いて調べた。また、照射中の表面温度、真空圧力をそれぞれ、放射温度計、電離真空計を用いて調べると共に、試料電流を測定した。さらに試料からの放出ガスを四重極質量分析器を用いて調べた。また、照射前後の表面形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察した。
高熱負荷による温度上昇は、基材のみの試料との差は、小さく、高温時の温度特性、接合特性は、良好であることが明らかとなった。ガス放出特性に関しては、従来の粉末焼結タングステン、炭素材との違いは親察されなかった。電子ビームの形状がスポット状の場合では、表面温度が2000℃以上上昇した試料では、中心部に、厚み方向に幅0.01mm程度の亀裂が発生していた。一方、試料表面に均一はビームでは、溶融が発生するまで亀裂は形成されない。従って、スポット状の電子ビームの照射では、中心近傍の熱応力が大きいため、亀裂が発生したものと考えられる。溶融凝固後の表面は、亀裂や複雑な溶融凝固組織が観察され、粉末焼結タングステンより損傷が大きいことが明らかとなった。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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