1)細胞死誘導方針の検討 形態変化を指標に構築した2つの自己解体誘導方法は2)の蛍光顕微鏡観察においてリソソームの挙動については不均質な進行を示す細胞が若干混在する事が示され、現在さらに死滅誘導方法の検討を継続している。 2)細胞内リソソーム顆粒の挙動の検討 アクリジンオレンジ生体染色による蛍光顕微鏡観察を行った。アクリジンオレンジはpHによって発色が異なるためリソソームなどの酸性顆粒の挙動を捕らえることができる。解体進行中の細胞の形態変化に伴い酸性顆粒が増加するという自己解体仮説を支持する結果を得た。 3)リソソーム起源加水分解酵素量の変化の測定 自己解体現象はリソソーム起源加水分解酵素系が自らの解体に能動的に寄与していると想定される。分解酵素系の新たな合成を含む能動的な過程であることの指標として、リソソーム起源加水分解酵素の総活性の変動、特にプロテアーゼ活性が約2倍にまで増加する事を見いだした。 4)特異的な遺伝子の発現の検討 死滅誘導後発現する自己解体現象に関与している遺伝子および発現蛋白質をDifferential Display法等によって捉えること、またアポトーシスとの関連性の検討について継続中である。
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