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1997 年度 実績報告書

新規防汚剤による瀬戸内海の汚染評価および生態毒性評価

研究課題

研究課題/領域番号 09780494
研究機関岡山大学

研究代表者

岡村 秀雄  岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (90253020)

キーワード防汚剤 / 港湾 / 残留 / 光分解 / 分解産物 / 生態毒性
研究概要

1、Irgarol 1051の分析法の確立
Irgarol 1051を環境試料(海水)に添加して固相抽出により抽出し、GCMSおよび3次元検出器を装着したHPLCシステムによるセミミクロ自動化分析法を確立した。また、GC/MS(検出器:EI)およびLC/MS(検出器:APCI)による質量分析の条件を確立した。
2、瀬戸内海港湾部における海水中のIrgarol 1051の残留分析
瀬戸内海沿岸の港湾部において採取した海水90検体の内、数検体からIrgarol 1051を検出した。
Irgarol 1051の光分解性評価
水中のIrgarol 1051の光分解性を野外において評価した。6種類の供試水中のIr gar ol 1051は暗所および明所でそれぞれ最大52%、100%が分解した。超純水および緩衝液中(pH7,9)での光分解速度はほぼ同程度であったので、光分解に及ぼすpHの影響は小さいものと考えられた。これに比較して、河川水および海水中での光分解速度は大きかったので、天然水に含まれる成分が光分解を促進したものと推察された。HPLCクロマトグラム上には光分解産物と考えられる3種類のピーク(RT5.8,RT7.8,RT8.7)を認め、この内のRT5.8とRT8.7が主要な生成物と考えられた。RT8.7の生成量は天然水中では僅かであり、緩衝液中で多かった。これに対して、RT5.8の生成量は天然水中で多く、超純水中の3から4倍であった。天然水中のIr gar ol 1051は6カ月後にはほぼ消失したが、RT5.8は最大生成量の40から70%が残存していた。マススペクトル分析の結果から、RT5.8は生分解産物であるM1と一致した。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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