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1997 年度 実績報告書

分子遺伝学的手法による植物有用物質生産の制御遺伝子の単離と分子エンジニアリング

研究課題

研究課題/領域番号 09780522
研究機関千葉大学

研究代表者

山崎 真巳  千葉大学, 薬学部, 講師 (70222370)

キーワードアントシアニン / MYC / Perilla frutescens / 転写因子
研究概要

【目的】シソにおいてアントシアニン生合成各ステップの酵素をコードするいわゆる構造遺伝子群は,変動特異的に発現し,しかも光照射により同調的に誘導される。このような一連の遺伝子群の協調的な発現制御には,MYC,MYBホモログなどの転写因子の関与が観測される。このことを明らかにするために,アカジソおよびアオジソからMYCホモログをコードするcDNAを単離して機能解析を行った。
【実験・結果】キンギョソウのdelila cDNAをプローブとして,アカジソからMYCホモログ(MYC-RP)をコードする3種のcDNAを得た。これらのクローンのORF領域は同一であったが,5′非翻訳領域が異なっていた。ノーザン分析とウェスタン分析より,このMYCホモログ遺伝子はアカジソとアオジソの葉で同程度に転写,翻訳されていることが示された。そこで,MYC-RP cDNAをプローブとしてアオジソからMYC-GP cDNAを単離した。MYC-GP cDNAは,5′非翻訳領域はMYC-RP cDNAの1つと同一であり,第132番目のアラニンがセリンに点変異していた。また,MYC-RPあるいはMYC-GPを導入したトランスジェニックタバコにおいて花冠に通常の2〜3倍量のアントシアニンが蓄積されることが明らかになった。
次に,酵母を用いたOne-hybrid systemによりMYCホモログの転写活性化能を解析した。転写因子GAL4のDNA結合ドメインと融合したMYC-RPおよびdelilaタンパクは、GAL4によって活性化されるGAL1プロモーターからの転写を活性化した。一方,点変異のあるMYC-GPには転写活性化能がなかった。さらに,アカジソのジヒドロフラボノール還元酵素(DFR)遺伝子のプロモーターによる転写も,MYC-RPによって活性化された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Mami Yamazaki et al: "Transformation of Perilla frutescens var crispa using an Agiobacterium Ri binary vector system" Plant Biotechnology. 14. 169-173 (1997)

  • [文献書誌] Zhizhong Gong et al.: "Cloning and molecular analysis of structural genes involved in anthocyanin biosynthesis and expressed in a forma-specific manner in Perilla frutescens" Plant Molecular Biology. 35. 915-927 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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