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1998 年度 実績報告書

マイコプラズマの滑走性と走性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09780640
研究機関大阪市立大学

研究代表者

宮田 真人  大阪市立大学, 理学部, 助教授 (50209912)

キーワードマイコプラズマ / 滑走運動 / 変異株 / 表面タンパク質 / 接着器官
研究概要

マイコプラズマは高等動植物の組織あるいは細胞中に寄生するバクテリアである。細胞は細胞壁を持たないフラスコ型をしており、ガラスなどの表面に張りつきながらその頭部方向へ向かって滑走運動をする。滑走運動は他のバクテリアにも見られるが、その仕組みは全く明らかになっていない。申請者は昨年度の研究で滑走できない変異株を初めて取得した。本年度はこれらの変異株を解析し、以下のことを明らかにした。(1)凍結置換法を用いて電子顕微鏡観察を行った場合に、滑走できる株でのみ、細胞の進行方向端に微細構造が見られる。(2)マイコプラズマは静置培養するとマイクロコロニーを形成し、この形成能は滑走運動能に依存する。また申請者は、滑走変異株の観察から、滑走運動が接着タンパク質の細胞表面における流れによって起こると考え、滑走に必須の表面タンパク質を検索した。その結果、細胞表面のプロテアーゼ処理によって滑走能と共に消失するタンパク質を見いだした。このタンパク質は54kDで膜局在性であった。またマイコプラズマの全細胞を抗原に用いてポリクローナル抗体を作成した。この抗体の一部はマイコプラズマの滑走運動を阻害し、62kDの膜局在性タンパク質を標的としていた。これまでに上記の二つのタンパク質を精製し、現在はその構造解析を行っている。さらに申請者はマイコプラズマの蛍光抗体染色法を開発し、滑走を担う接着器官の形成過程を調べた。その結果、以下のことが明らかになった。(1)新しい接着器官は以前からあるものの隣に形成され、細胞の反対の端に移動する。(2)新しい接着器官の形成におけるタンパク質の配置は、3つの段階に分けられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Miyata M.: "Cell reproduction cycle of mycoplasma." Biochimie.

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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