研究概要 |
酵母を用いたtwo hybrid systemを用いてICE/CED-3ファミリー、BCL-2/CED-9ファミリーと複合体を形成する蛋白質をcDNAライブラリーよりスクリーニングし、細胞死の実行に関与するICE/CED-3ファミリーの活性化につながる経路を明らかにしょうと試みた。 a)ICE/CED-3ファミリー、BCL-2/CED-9ファミリーとGal4あるいはLexADNA結合トメインの融合遺伝子の構築 Two hybrid systemは実績のあるStephen ElledgeあるいはRoger Brentらが開発したシステムを用いた。baitとして用いたcDNAはIce, active site mutant Ice, ced-3, ced-9である。 b)スクリーニング ICEの発現が確認されている細胞である、lymphoma HeLa細胞のcDNAライブラリーをスクリーニングに用いた。wild type Iceをyeastに発現させるとyeastの成長が著しくそこなわれたため、スクリーニングには不適切と考えられた。そこでプロテアーゼ活性を欠いたmutant Iceをスクリーニングに用いた。X-Galを用いた検出法で約100万個のHeLa cDNAライブラリーの中から2つのオーバーラップする、mutant Iceと結合すると考えられるクローンが得られている(4E、10F)。ced-3に関しては100万個のlymphoma cDNAライブラリーから2クローン(3T-1, 3T-3)、ced-9に関しては10万個のlymphoma cDNAライブラリーから1クローン(9T-4)が得られた。in vitroあるいは哺乳類細胞での発現系を用いて結合の特異性を検討中である。また、ICEやCED-3と結合するクローンについては基質になる可能性もありそれもあわせて検討している。
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