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1997 年度 実績報告書

アクチン様タンパク質Human ARP2,ARP3の細胞内における機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09780666
研究機関久留米大学

研究代表者

大沼 雅明  久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (20223901)

キーワードアクチン / ARP2 / 3 / 血小板 / TRAP
研究概要

Human ARP2,ARP3の細胞内での局在性を調べるために、まずARP2,ARP3に対するウサギポリクローナル抗体を作製した。この抗体を用いて、ヒト血小板を材料としてその局在を調べたところ、ARP2,ARP3は、未刺激の血小板では主に細胞質画分に存在するが、TRAPによって血小板刺激を行うと細胞質画分から細胞骨格画分に移行することが示された。TRAPによる血小板刺激は複数のシグナル伝達経路を介して、血小板の凝集・顆粒成分の放出、血小板中の細胞骨格の再構成といった血小板活性化を引き起こすと考えられる。ARP2,ARP3の細胞骨格画分への移行は、血小板凝集を阻害する抗体の存在下では阻害を受けなかったが、PI3-kinaseインヒビターであるwortomanninや、rhoに対する特異的なインヒビターであるedinの存在下で阻害を受けることが示された。このことは、TRAPのターゲットであるトロンビンレセプターおよびその下流に位置するPI3-kinase、rhoを介するシグナル伝達経路のさらに下流で、ARP2,ARP3の細胞内での局在性が制御されている可能性を示唆している。また複数のプロテインキナーゼインヒビター、およびプロテインフォスファターゼインヒビターの存在下においても、ARP2,ARP3の細胞内局在に変化が起こることが示されているが、これらの変化は各インヒビターによる細胞骨格への影響が引き起こす二次的な現象である可能性もあるので、現在その点について検討中である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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