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1998 年度 実績報告書

脊索動物における筋肉アクチン遺伝子の発現調節機構の多様性と普遍性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09780673
研究機関北海道大学

研究代表者

日下部 岳広  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40280862)

キーワード脊索動物 / ホヤ / ナメクジウオ / メダカ / 筋肉アクチン遺伝子 / 細胞分化 / 転写調節 / グリーンフルオレッセンスプロテイン
研究概要

1. メダカ筋肉アクチン遺伝子の転写調節領域の機能解析:筋肉アクチン遺伝子0lMA1は骨格筋特異的に発現し、別の筋肉アクチン遺伝子0lMA2は骨格筋と心筋の両方で発現する。各遺伝子の上流領域に緑色蛍光タンパク質遺伝子をつなぎ、メダカ卵に顕微注入して転写調節領域の機能を解析した。OlMA1、OlMA2の筋特異的な発現にはそれぞれ転写開始点の上流約1kb、520bpが必要十分であった。OlMA1の-949から-662には骨格筋特異的なエンハンサー活性があり、その活性には2つのEボックスの協調的な働きが重要であることが分かった。OlMA2の発現には-520から-174の間に含まれる配列が必須であり、この領域に心筋での転写を活性化するシス調節配列が含まれることが示された。この領域中の-430付近のEボックスが、-140付近のCArGボックスとともに骨格筋および心筋での発現に重要であり、心筋においてもbHLH型の転写因子が特異的遺伝子発現に関与していると考えられた。一方、bHLH型因子以外の転写因子も-520から-174の間のエンハンサー活性に関与しているようである。2. 脊索動物間で保存された筋肉特異的転写調節配列の解析: (1)ホヤの一種 Molgula bleiziの筋肉アクチン遺伝子を単離し、塩基配列を決定した。(2)OlMA1、O1MA2の上流領域の配列とホヤの複数の筋肉アクチン遺伝子の上流領域の配列を比較し、脊椎動物とホヤの間で保存された配列を見出した。この配列はマボヤ幼生筋アクチン遺伝子の筋肉特異的発現に必須のシス領域に含まれていることが判明した。
3. 筋肉特異的な転写調節に関わるタンパク質因子の解析:2で見出された脊索動物の筋肉アクチン遺伝子の上流領域間で保存された配列を含むDNA断片に、ホヤ初期胚の核抽出液中に存在するタンパク質因子が結合することが分かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Rie Kusakabe: "Genomic organization and evolution of actin genes in the amphioxus Branchiostoma belcheri and Branchiostoma floridae" Gene. 227・1. 1-10 (1999)

  • [文献書誌] William R.Jeffery: "Evolution of the ascidian arural larva:evidence from embryos and molecules" Molecular Biology and Evolution. 16・5. 印刷中 (1999)

  • [文献書誌] Toshiro Mikami: "Molecular cloning of cDNAs and expression of mRNAs encoding alpha and beta subunits of soluble guanylyl cyclase from medaka fish Oryzias latipes" European Journal of Biochemistry. 253・1. 42-48 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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