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1997 年度 実績報告書

Islet-3の眼胞・中脳後脳境界部形成における機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 09780692
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

菊池 裕  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20286438)

キーワードZebrafish / LIM / Homeodomain Protein / Islet-3 / Two-Hybrid System
研究概要

LIM/ホメオドメイン蛋白は、zinc-finger様構造をしたLIMドメインとホメオドメインという2つの特徴あるドメインを有している。LIM/ホメオドメイン蛋白のin vitroでの機能解析の結果、LIMドメインはホメオドメインのDNAへの結合能を阻害するという実験結果が得られている。そのため、LIM/ホメオドメイン蛋白が活性化する時は、別の共役因子が発現し、これがLIMドメインと結合することによって、LIMドメインのホメオドメインへの阻害効果が解除されるというモデルが提唱されている。我々はこのモデルに従い、ゼブラフィッシュ胚の中枢神経系で眼と視蓋に特異的に発現しているIslet-3のLIMドメインのみを過剰発現させ、内因性Islet-3の細胞内の共役因子を吸収することにより、Islet-3の機能を特異的に阻害する実験を行なった。その結果、眼胞・中脳後脳境界部(小脳原基)が完全に形成されず、Islet-3は、眼胞・中脳後脳境界部の形成において直接・間接的に重要な役割を持つことが明らかになった。
眼胞・中脳後脳境界部の形成におけるIslet-3の役割を明確にすることを目的に、Islet-3のLIMドメインと特異的に結合する共役因子をtwo-hybrid systemにより探索することを計画した。本年度は、酵母を用いたtwo-hybrid systemを行なうため、ゼブラフィッシュの22,24,26時間目のエンブリオよりcDNAライブラリーの作製を試みた。その結果、6×10^6cfu/mlのtiterを持つプラスミドライブラリーの作製に成功した。作製したライブラリーよりIslet-3あるいは同じLIM/ホメオドメイン蛋白Islet-3のLIMドメインに対して、two-hybrid systemによりスクリーニングを行った。現在Islet-1のLIMドメインに対するポジティブクローンを複数個得て、シークエンシングス、発現パターンの解析をin situ hybridizationにより行っている段階である。Islet-3のLIMドメインについてもtwo-hybrid systemによるスクリーニングを現在行っている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kikuchi,Y,Segawa,H,Tokumoto,M,Tsubokawa,T,Hotta,Y,Uyemur,K,and Okamoto,H.: "Ocular and cerebellar defects in zebrafish induced by overexpression of the LIM domain of the Islet-3 LIM/homeodomain protein." Neuron. 18. 369-382 (1997)

  • [文献書誌] Kikuchi,Y,Segawa,H,Tokumoto,M,Tsubokawa,T,Hotta,Y,Uyemura,K,and Okamoto,H.: "Functional analysis of Islet-3 LIM/homeodomain protein in zebrafish brain development.in Molecular Basis of Axon Growth and Nerve Pattern Formation." Japan Scientific Societies Press, 280 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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