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1997 年度 実績報告書

三叉神経主知覚核視床路投射神経細胞の発生に伴う形態変化

研究課題

研究課題/領域番号 09780696
研究機関北海道大学

研究代表者

市川 量一  北海道大学, 医学部, 助手 (10223091)

キーワード三叉神経主知覚核視床路神経細胞 / グルタミン酸受容体 / ノックアウトマウス / バレル構造 / 逆行性標識法 / 細胞内色素注入法 / 登上線維 / 小脳
研究概要

幼若マウスの三叉神経主知覚核ではバレルとよばれる構造をしめすが、その核より視床VPM核に投射する三叉神経主知覚核視床路神経細胞を同定するため、ラテックスビーズによりピコポンプを用いて逆行性に標識することを試みた。その結果、標識される神経細胞の数が少数であるため今回の研究の系に不向きであると判断した。そのため、標識物質を変更し、電気生理学的手法を用いてにデキストランビオチン、バイオサイチンまたはニューロビオチンを、ピコピンプを用いてデキストランテキサスレッドを視床VPM核に注入した。その結果、三叉神経主知覚核視床路神経細胞はラテックスビーズを用いた場合よりも標識される神経細胞の数は増加したものの、細胞内色素注入に耐えうる数、部位に標識されておらず、注入法とりわけ注入部位が今後の課題となった。一方、潅流固定した脳よりスライスを作成しルシファー黄を電気泳動的に神経細胞に色素注入したところ、選択的に一つの神経細胞の樹状突起と軸索が染色された。そのため、叉神経主知覚核視床路神経細胞に対する逆行性標識法が確立されれば樹状突起の標識が可能となる見込みがある。また、今回の研究計画であるグルタミン酸受容体2サブユニットの欠失しているマウスの三叉神経主知覚核視床路神経細胞を標識しそのシナプス構築を電子顕微鏡で観察する方法を、グルタミン酸受容体2を欠失しているマウス(ノックアウトマウス)の小脳下オリーブを標識しプルキンエ細胞へのシナプス構築を調べる系に置き換えておこなったところ、その軸索すなわち登上線維が選択的に標識され、それは電子顕微鏡によっても観察できた。その結果、正常とはことなり登上線維の多重支配を示すシナプス構築が観察された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tanaka J, Ichikawa R, et Al.: "Extra-junctional localization of glutamate transporter EAAT4 at excitatory Purkinje cell synapses" NeuroReport. 8. 2461-2464 (1997)

  • [文献書誌] 市川 量一: "リーラーマウスを用いた皮質投射ニューロンの計量形態学的解析" 北海道医学雑誌. 73. 73-87 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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