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1997 年度 実績報告書

電気刺激後の脳に発現誘導される分泌性および膜結合型神経再生関連蛋白の探索

研究課題

研究課題/領域番号 09780722
研究機関京都大学

研究代表者

木下 専  京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (30273460)

キーワード膜蛋白 / 神経再生 / 神経可塑性 / プロテオグリカン / シンデカン / 細胞接着 / 接着斑
研究概要

申請者がシグナルシーケンス・トラップ法によりマウス胎児脳由来および電気刺激後の成熟脳のcDNAライブラリーから単離した新規神経再生関連遺伝子のうち、既知分子と全く類似性のない1回膜貫通型蛋白は、ヒトの相同遺伝子産物との間でアミノ酸配列が完全に保存されていることから、重要な生理機能を担っていることが推測された。これを線維芽細胞に過剰発現させると接着斑(adhesion plaque)がほぼ消失し、細胞株によっては発現細胞がマトリックスから完全に離脱して浮遊するため、この蛋白をeludin1と名づけた。さらに、eludin1と共通の細胞内ドメインを有する一方、細胞外ドメインは異なるヒトの新規遺伝子eludin2をクローニングした。eludin1/2とも細胞外ドメインにヒアルロン酸結合モチーフが存在し、その抗-細胞接着活性はヘパラン硫酸プロテオグリカンsyndecan-1のアンチセンスRNAによって完全に抑制されることから、syndecan-1依存性に接着斑の形成を負に制御していることが示唆された。しかしsyndecan-1が一般に発生・創傷治癒過程において細胞-基質間接着を正に制御するとされている事実と一見矛盾するため、非常に興味深い。以上、申請者らが独自に見出したeludinファミリーはマトリックス蛋白あるいは何らかの抗接着分子のレセプターとして神経発生過程の細胞移動や形態形成あるいは再生・創傷治癒に関与する可能性があると結論づけられた。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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