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1998 年度 実績報告書

ヒトの随意的手指運動制御機構とその特性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09780772
研究機関杏林大学

研究代表者

大木 紫  杏林大学, 医学部, 講師 (40223755)

キーワードヒト / 手指 / 運動 / 脳波 / 相互相関
研究概要

随意的把握運動の際、我々は扱う物体により特定の把握形態を選択する。本研究の目的はこのような運動パターン選択に伴い運動に変化が生じるか、それはどのような神経系の変化を伴うかを明らかにすることである。正常被験者(n=7)に2枚の水平なplateを2本の指で保持してもらう。1回の試行では、pre-load、dynamic.(0.5s間romp状に3Nまで増加)、static(2s間3Nで加重)phaseからなるplateへの負荷(指から逃げる方向)が行われる。1種類のtest series中、左または右のみ、両方同時という3種類の加重がrandamな順序、間隔で出現するが、第1のseriesでは同時加重、その他では単独加重が高頻度である。同時加重時に2本の指がplateを押す力を記録しcross-correlation解析すると、右手の示指と中指を用いている場合、単独負荷予測で同時加重時のdynamic phoseの同期が低下する傾向(r=.09)があるが、pre-load(.23)とstatic(.21)phase中の運動は常に弱く同期する。両手の示指を用いると同期は一般に上述より悪いが(.13:pre-loadphase)、同時負荷予測(.36)はそれ以外(.22)よりdynamicphoseの同期を向上させた。両手タスク中の脳波記録(n=1)では、同時負荷予測時の左右の運動野(C3^1、C4^1)と左前頭葉(F3)に運動準備電位が観察された。部位間のcross-correlationを求めると、C3^1-C4^1(r=.84)とE3-C4^1(.83)間の相関が他のseries(.76と.74)より高い傾向があった。2本の指の運動間には相互作用が存在し、この作用は運動パターンにより予測的に変化することが示された。両手の場合、大脳皮質における適応的な変化を伴う可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Ohki,Y & Johansson RS: "Sensorimotor interactions between pairs of fingers in bimanual and unimanual monipulative tasks" Exp.Brain Res.(in press). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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