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1998 年度 実績報告書

QCM法によるアパタイト担体と薬剤の化学吸着の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09780796
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

中村 聡  東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (40227898)

キーワードQCM / ヒドロキシアパタイト / コーテイング / 吸着 / 水晶発振子
研究概要

まず、液相中で測定が行えるクオーツクリスタルマイクロバランス(QCM)装置を作製した。センサ本体は、市販の金蒸着電極をもつATカット水晶発信子(共振周波数6MHz)を用いた。これにリン酸カルシウム系ガラスをターゲットとしたスパッタ法により、水酸アパタイト薄膜をコーティングした。また、センサ保持部と試料チェンバーよりなるホルダーを自作した。試料チェンバーには、ポンプを接続することにより、試料を連続的に導入できるようにした。
計測回路は水晶発振子駆動部と比較信号発生部には市販のファンクションジェネレータを用いた。信号検出部には、自作の周波数混合器を使用した。測定系の標準信号には、ファンクションジェネレータに内蔵されている高精度タイムベースの出力を用いた。信号測定部には、市販のデジタルオシロスコープと周波数カウンタを使用した。ファンクションジェネレータ、デジタルオシロスコープ及び周波数カウンタはすべてマイクロコンピュータに接続して一括して制御できるようにした。制御及びデータ処理用のプログラムは自作した。
次に、水酸アパタイトをセンサ上にコーティングしたQCM装置により、アルブミンとヒストンの吸着実験を行った。周波数変化からは検出できないような、僅かな両者の吸着特性の差違が、損失係数の変化から明確に測定できた。また、抗ガン剤であるカルボプラチンの水酸アパタイトに対する吸着特性を測定した。
これらより、水酸アパタイトに対する各種薬剤の吸着挙動の研究に、本研究で開発したQCM装置が有効であることが実証された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ohgaki M: "Characterization and cell reaction of α-TCP-and HAp-coatings on titanium plate" Bioceramics. 10. 229-232 (1997)

  • [文献書誌] 植田拓也: "ラット癌性膜膜炎におけるカルボプラチン含有α-リン酸ミカルシウム細粒の腹腔内投与における基礎的研究" DDS. 12. 175-179 (1997)

  • [文献書誌] Takagi T: "Invitro studies on ameloblast cells and mineralization" Journal of Hard Tissue Biology. 6. 114-120 (1997)

  • [文献書誌] 高木 亨: "エナメル質の基礎代謝と石灰化形成" 硬組織生物学会誌. 6. 74-80 (1997)

  • [文献書誌] Kobayashi T: "In vivo reactions of β-tricalcium pnosphate and hydroxyapatite single crystals with bone marrow of rats" Bioceramics. 11. 367-370 (1998)

  • [文献書誌] Nakamura S: "Bio-organic material detection using hydroxyapatite Composite QCM sensors" Electroceramics in Japan. 2(未定). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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