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1997 年度 実績報告書

脳の老化機構におけるメイラード反応後期生成物(AGE)の意義

研究課題

研究課題/領域番号 09835010
研究種目

基盤研究(C)

研究機関熊本大学

研究代表者

木村 武実  熊本大学, 医学部付属病院, 助手 (50284766)

研究分担者 堀内 正公  熊本大学, 医学部, 教授 (10117377)
宮川 太平  熊本大学, 医学部, 教授 (90040542)
キーワードadvanced glycation and products / カルボキシメチルリジン / ペントシジン / 老化 / 封入体 / アルツハイマー病 / ピック病
研究概要

脳の老化関連封入体(リポフスチン顆粒,アミロイド小体,平野小体,顆粒空胞変性,ユビキチン陽性構造物)と痴呆疾患に関連した異常構造物(老人斑,神経原線維変化,ピック球,ballooned neurons,レビー小体)におけるadvanced glycation end products(AGE)の局在をAGEの構造体であるカルボキシメチルリジン,ペントシジンに対する抗体を用いて免疫組織化学的に検索し,下記の結果が得られた。
1.カルボキシメチルリジン,ペントシジンの陽性反応はリポフスチン顆粒,アミロイド小体で観察されたが,アミロイド小体における反応はペントシジンの方がカルボキシメチルリジンより高度であった。
2.平野小体,顆粒空胞変死,ユビキチン陽性構造物などではこれらのAGE構造体の陽性反応は認められなかった。
3.アルツハイマー病変では,老人斑がカルボキシメチルリジン陰性であったが,ペントシジンは陽性で,神経原線維変化においてはともに陽性反応はみられなかった。
4.ピック球やballooned neurons,レビー小体において両AGE構造体の陽性反応が認められた。
これらの所見により,一部の老化関連封入体と痴呆疾患病変におけるカルボキシメチルリジン,ペントシジンの局在が明らかになった。カルボキシメチルリジン,ペントシジンは糖化・酸化反応物と考えられているため,老化および痴呆疾患の病態に糖化ならびに酸化が関与している可能性が推察された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 木村武実: "アルツハイマー病とAGE" Bio Clinica. 12・.8. 539-542 (1997)

  • [文献書誌] 木村武実: "蛋白の糖化:AGEの基礎と臨床:蛋白糖化反応の臨床的意義:神経変性疾患" 医学書院, 5 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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