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1998 年度 実績報告書

βアミロイド神経毒性の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 09835020
研究機関(財)東京都老人総合研究所

研究代表者

内田 洋子  財団法人 東京都老人総合研究所, 神経病理部門, 研究員 (60133633)

研究分担者 五味 不二也  財団法人 東京都老人総合研究所, 超微形態部門, 助手 (40205620)
キーワードβアミロイド / 神経毒性 / MAP1B / 胎児性抗原
研究概要

′ Differential displayの結果得られたcDNA clone(F1812,F235,i 132,i 13-41)をprobeにして、library screeningを行った結果、F235として、1.213kbのcDNAが、i132として、3.572kbのcDNが得られた。F235にはmicrosatellile marker(TG or CA)n配列が含まれていたが、それ以外の部の塩基配列には、既知分子との相同性はなかった。i132はmouse MAP1B 8118-8812と90%の、human MAP1B 8290-9396と73%の相同性を示したため、rat MAP1Bの3'-non coding regionであと結論した。
Aβによってその発現が誘導される遺伝子の一つがMAP1Bと同定されたため、他の微小管関連白のmRNA変化を、northern blotで調べた。その結果tauよりもMAP1Bの方が一過性に誘導さること、aged Aβよりもnew Aβの方がより一過性の誘導を引き起こすこと、また、ニューロンに先んじて、β-tubulin mRNAが特異的に減少することがわかった。次に、Aβ添加によるMAP1B白量の変化を、immunoblotで調べた。その結果、newAβ添加6時間後にわずかに増加するものの、24時間後には検出できないほどに減少していることがわかった。MAP1Bには3種類のtranscriptがあり、exon 3Uから始まるtranscriptの発現がadult brainよりもembryonic brainで多いとがわかっている。そこで、Aβ添加によって、どのaltemative transcriptの発現が増加するのかを、RT-PCR-southern b1otで解析した。その結果、new Aβ添加3時間後に、embryonic typeである3Uから始まるtranscriptが増加していることがわかった。
本研究の結果、培養ニューロン内ではあるが、PHFのminor componentであり、胎児性抗原であるMAP1Bの発現を、Aβが一過性に誘導することが明らかとなった。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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