研究概要 |
Otsuka Long-Evans Tokushima Fatty(OLETF)ラットはインスリン非依存性糖尿病(NIDDM)を自然発症し、コレシストキニン(CCK)一A-レセプターが先天的に欠損し中等度の肥満を伴い、生後18週齢位から耐糖能の低下、高血糖を発現する。1.OLETFラットにみられた肥満は、過食が主原因であることがはっきり゙したので、過食の原因を中枢神経系から検討した。八方迷路実験、プール迷路実験では、目的地到達までの所要時間が長く、ことに2-5日目実験を繰り返した場合、初回の成績が顕著に悪かった。LTP(記憶の長期増強)は、低下の傾向がみられたが、統計学上有意ではなかった。これらのことから、肥満ラットでは、記憶を呼び戻すところに欠陥があるようであった。 2.一方で、CCK-A受容体欠損という病態が、肥満、高脂血症、糖尿病の発症を促進するのでは、というわれわれの仮説を証明するため、CCK-A受容体と、CCK-B受容体遺伝子ノックアウトマウスの作成した。膵臓におけるCCK-A受容体は、膵内外分泌を調節するので、CCK-A受容体遺伝子ノックアウトマウスで膵酵素分泌、膵の成長、インスリン分泌について検討している。予備的ではあるが、gastric emptyingがCCK-B受容体遺伝子ホモ欠損のノックアウトマウスで野生型に比べ促進していることを見い出した。また行動実験として、open field testと迷路実験を行いつつある,
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