CCA-K受容体を遺伝子異常によって欠損している肥満(OLETF)ラットでは、種々の異常が認められた。脂肪の吸収亢進は、食餌制限、運動負荷により体重増加を抑制することにより改善した。しかし、エネルギー代謝の日内変動が平坦化することの原因は不明であり、体*増加抑制により、同様の好結果がのぞみうるのかどうかを調べなければならないと思ってい*放射状迷路実験は、餌の摂取を最終目標として、5分以内にどれだけ餌をとれるか、を検*しているものであるが、肥満ラットでは誤作動が多く、成績がよくない。しかし、この原因は、肥満とは直接の関係はないと解釈され、原因の確定はできていないが、CCK-A受容体*損に基づいている可能性が強い。 このラットでは、特に運動能力には、以上をみとめていないので、線条体ドーパミン分*に異常がみとめられなかったことは、意外ではないが、メタアンフェタミン中毒からの離脱*に差が見られたことは、今後さらに検討を加えていく必要性を感じている。 しかしながら、CCK-A受容体遺伝子ノックアウトマウスでは通常飼育では、肥満(OLET*ラットに認められたような著明な肥満はみられなかった。OLETラットは、クローニング*きたのは、CCK-A受容体遺伝子のみであるが、兄弟交配を繰り返すことにより確立されたのであるので、複数の遺伝子異常が存在していると考えられている。今後CCK-A受容体欠*マウスについて、食餌内容をはじめとする生活環境の変更や、他遺伝子異常をもつ種との*けあわせなども計画してく必要があると思っている。
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