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1997 年度 実績報告書

成熟B細胞分化増殖におけるc-Fosの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 09836001
研究種目

基盤研究(C)

研究機関千葉大学

研究代表者

徳久 剛史  千葉大学, 医学部, 教授 (20134364)

研究分担者 岡田 誠治  千葉大学, 医学部, 助手 (50282455)
幡野 雅彦  千葉大学, 医学部, 助教授 (20208523)
キーワードc-Fos / トランスジェニックマウス / 胚中心 / B細胞 / アポトーシス / クラススイッチ
研究概要

成熟B細胞が抗原刺激を受けた後の脾臓胚中心でのクラススイッチ過程におけるc-Fosの機能を明らかにすることを目的として、以下の研究をおこなった。
1)Mx-c-fosマウス由来の脾臓B細胞をLPSとIL-4を用いたInvitroの系で培養してB細胞をIgGl陽性B細胞へ分化させる。その時、B細胞のいろいろな分化段階に発現誘導剤を加えて外因性c-Fosの発現を誘導した。その結果、IgGlへのクラススイッチ過程で細胞死(アポトーシス)に陥ることをTUNEL法で明らかにした。
2)H2-c-fosマウスは抗原刺激してもIgGの特異抗体の産生がみられない。そこで、免疫後のH2-c-fosマウスの脾臓における胚中心の形成能を免疫組織学的に解析したところ、胚中心の形成は著しく阻害されていた。このことから、H2-c-fosマウスの胚中心B細胞がIgGへのクラススイッチ過程でアポトーシスになっていることが疑われた。そこで、H2-c-fosマウスをIg-BCL2マウスと交配して、このアポトーシスがBCL2によりブロックされるかどうかをその胚中心の形成能で解析した。その結果、ダブルトランスジェニックマウスにIg-BCL2マウスと同程度の胚中心が見られたことから、c-Fosにより誘導されたアポトーシスがBCL2によりブロックされることが明らかとなった。
以上の結果から、c-Fosはクラススイッチ過程における胚中心B細胞にアポトーシスを誘導することが明らかになった。すでにc-Fosは抗原刺激を受けたB細胞に発現誘導されることが知られているので、c-Fosが胚中心で自己抗原と反応するB細胞がアポトーシスにより排除される機序において重要な機能を担っていることが示唆された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Kobayashi,K.: "Overexpression of c-fos inhibits down-regulation of a colk2 inhibitor p27Kipl in splenic B cells activated by sIg cross-linking." J.Immunol.158. 2050-2056 (1997)

  • [文献書誌] Masuda,K.: "Phenotypes and invariant ab T cell antigen receptor expression of peripheral Va14+NKT cells." J.Immunol.158. 2076-2082 (1997)

  • [文献書誌] Fukuda,T.: "Disruption of the Bc16 gene results in an impaired germinal center formation." J.Exp.Med.186. 439-448 (1997)

  • [文献書誌] Hatano,M.: "A novel pathogenesis of megacolon in Ncx/Hox11L.1 deficient mice." J.Clin.Invest.100. 795-801 (1997)

  • [文献書誌] Okada,S.: "A Physiological Role of Bcl-xL Induced in Activated Macrophages." J.Immunol.(In press). (1998)

  • [文献書誌] Okabe,S.: "Bazf,a novel Bc16 homologue,funcitions as a transcriptional repressor." Mol.Cell.Biol.(In press). (1998)

  • [文献書誌] Tokuhisa,T.: "Epitope-specific regulation of antibody respopnses.In:Handbook of experimental Immunology." Vth eddition.ed by L.A.Herzenberg,D.M.Weir,L.A.Herzenberg,and C.Blackwell.Blackwell Science,Inc., 4 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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