債権、物権関係等の国際取引についての準拠法選択規則に関する研究

1999 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 09837002
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 松岡 博 大阪大学, 大学院・法学研究科, 教授 (30028013)
• 研究分担者: 野村 美明 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 教授 (20144420) ; 横山 潤 一橋大学, 法学部, 教授 (10129140) ; 櫻田 嘉章 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (10109407) ; 神前 禎 学習院大学, 法学部, 教授 (20204795) ; 道垣内 正人 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (70114577)
• キーワード: 国際取引 / 法例 / 法選択規則 / 契約の準拠法 / 法定債権の準拠法 / 物権の準拠法 / 海事国際私法 / 国際家族法

研究概要

平成11年度においては、本研究プロジェクトの中心事業である、国際私法学会の法例百周年記念の第2部として、平成11年6月18日、19日の2日間、北海道大学で法例施行100周年記念・学会創立50周年記念シンポジュウム「国際取引法-その課題と展望」が開催された。
この国際取引法のシンポジュウムにおいては、研究代表者(松岡)が総合司会を担当し、本研究プロジェクトの5名がそれぞれ、報告者として報告討論に参加した。すなわち、「契約の準拠法について」(櫻田教授)、「不法行為地法主義の限界とその例外」(横山教授)、「担保物権の準拠法-決済システムに登録された証券の場合」(道垣内教授)、「国際金融と国際私法」(野村教授)、「海事国際私法の独自性」(神前教授)の5つテーマが、それぞれ各研究分担者を報告者として活発に議論され、債権・物権を中心とする、法例改正への提言が行われた。
このシンポジュウムの成果は、他の報告と併せて、国際私法学会により創刊された,『国際私法年報』2号に、シンポジウム特集として、、掲載されることになっており、現在、各研究分担者が鋭意その報告に加筆修正を行った原稿を執筆中である。発行は、今年の5月頃を予定している。ここにおいて、日本にとってふさわしい国際私法立法がなにかが明らかにされ、債権や物権についての国際取引に関するあるべき法選択規則についての具体的な提言がなされることになろう。

研究成果

• [文献書誌] 道垣内正人: "自然人"法学教室. 232号. 90-98 (2000)
• [文献書誌] 道垣内正人: "法人"法学教室. 233号. 115-125 (2000)
• [文献書誌] 道垣内正人: "契約"法学教室. 234号. 85-94 (2000)
• [文献書誌] 道垣内正人: "担保物権の準拠法 決済システムに登録された証券の場合"国際私法年報. 2号. 未定 (2000)
• [文献書誌] 神前禎: "海事国際私法の独自性"国際私法年報. 2号. 未定 (2000)
• [文献書誌] 野村美明: "国際金融と国際私法"国際私法年報. 2号. 未定 (2000)
• [文献書誌] 松岡博: "渉外親子関係事件における子の利益保護"国際私法年報. 1号. 30-55 (1999)
• [文献書誌] 櫻田嘉章: "相続の準拠法"判例タイムズ. 996号. 187-191 (1999)
• [文献書誌] 櫻田嘉章: "我が国における契約の準拠法の歴史的検討"法学論叢. 146巻3・4号. 26-75 (2000)
• [文献書誌] 櫻田嘉章: "契約の準拠法について"国際私法年報. 2号(未定). (2000)
• [文献書誌] 横山潤: "不法行為地法主義の限界とその例外"国際私法年報. 2号(未定). (2000)
• [文献書誌] 道垣内正人: "取引の安全"法学教室. 231号. 74-81 (1999)
• [文献書誌] Yoshiaki Nomura: "Legal Aspects of Globalization-Conflict of Laws,Internet,Capital Markets and Insolvency in a Global Economy"Kluwer Law International. 17 (2000)
• [文献書誌] 野村美明: "現代法律百科大事典"ぎょうせい. 62 (2000)
• [文献書誌] Jun Yokoyama: "Reform of Japanese Private International Law and Public Policy"Private Law in the International Area (Kurt Siehr's 65th Anniversary Festschrift)(未定). (2000)