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1997 年度 実績報告書

サイバースペースにおける電子感性の伝達と解読に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09838019
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

吉田 敦也  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (50191573)

キーワードサイバースペース / 電子感性 / 伝達 / 行動 / 対人距離 / ヒューマンインタフェース / 3DCG / ハビタット
研究概要

本研究では、サイバースペースにおけるテキスト(文字)情報や画像情報などによって伝達される情緒、感性、対人距離、社会的状況などにおける感覚的表現とその読解を「電子感性」と定義し、 1、研究初年度の課題として、その利用の現状を国内の電子ネットワーク活動を対象に、観察、分析を行った。その第一段階として、国内のビジュアル通信システムとして商用サービスされている富士通ハビタットIIの利用について初心者の電子感性の形成と認知に関する観察、記述、計測、分析を行った。具体的には、大学生1名をリクルートし、富士通ハビタットの利用を3カ月間、継続して経験してもらった。その利用過程を契約に基づき定期的に観察・記録し、(1)テキスト通信部分において使用される用語、記号、文法構造、文章形態(使用文字、改行位置)などの種類と変容について分析した。(2)ビジュアル通信部分において採用されるアバタ(ユーザの代理身体)の非言語的表出(ヘッドや服装などの身体装飾、表情、身ぶり、スペーシング、接触など対アバタ行動)についての選択と変容について分析を行った。本年度は特にスペーシング、すなわち、対人距離(アバタ間距離)に注目して詳細な分析を行った。その結果、コンピュータディスプレイの画面内にあっても、現実世界における個人距離(パーソナルスペース)に類似した間隔で互いのアバタを位置させることが判明し、それがちょうどアバタの腕の長さに一致することが明らかとなった。こうしたことから、サイバースペース(電子空間)に適応した独自の感覚や行動の様式が形成されつつある一方でそれらが、現実世界の感性と連続性を保ったものである可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 吉田 敦也: "憩う-高齢者のネットワークライフ" 現代のエスプリ「社会空間としてのインターネット」. (印刷中). 3月予定 (1998)

  • [文献書誌] 吉田 敦也: "高齢者のコミュニケーションツールとしてのコンピュータ" 情処セミナー. 96(4). 43-48 (1997)

  • [文献書誌] 吉田 敦也: "サイバースペースにおける人間行動" 情処研報 IPSJ-SIG Notes. 97(66). 45-50 (1997)

  • [文献書誌] 瀬戸 裕行: "高齢者向けパソコン通信ソフトの設計理念について" Human Interface News & Report. 12(4). 427-432 (1997)

  • [文献書誌] 下村 武久: "サイバーキャンパスにおける人格的要素について" Human Interface News & Report. 12(4). 449-454 (1997)

  • [文献書誌] 吉田 敦也: "ヒューマンインタフェースデザインのための1分モデル" 人工知能学会研究会資料 SIG-J-9701. 31-36 (1997)

  • [文献書誌] 吉田敦也: "高齢者とコンピューター" 一橋出版(印刷中)(3月予定), (1998)

  • [文献書誌] 吉田敦也(共著): "性格心理学ハンドブック" 福村出版, 1064 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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