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1999 年度 実績報告書

サイバースペースにおける電子感性の伝達と解読に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09838019
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

吉田 敦也  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (50191573)

キーワードサイバースペース / 電子感性 / 伝達 / 行動 / 対人距離 / ヒューマンインタフェース / 3DCG / ハビタット
研究概要

今年度は予想外の事態として、サイバー世界の再編成が起こっており、そのためバーチャルチャット「ハビタットII」の後継版「Jチャット」について調査・分析を行った。具体的にはJチャットにおける、アバタ間距離の測定、アバタボディの体型選択、アバタ ボディの性選択と性転換、アバタボディのカラーリング、アバタヘッドの形状選択、アバタヘッドのカラーリングなどについて利用状況を調査した。その結果、距離に関しては、対面方向(部位)によってアバタ間距離が異なることなどが判明し、アバタ間距離が人間行動学や社会心理学などで言うところの「パーソナルディスタンスの異方性」に似た現象を示すことがわかった。このことは、アバタ間距離がウインドウ内オブジェクトのレイアウト行為として行われているのではなく、対アバタ関係を意識した"スペーシング"として調節されている可能性を示唆するものである。この他、利用者によるアバタのヘッドとボディの種類(体型・形状)の選択状況について調査した結果、多様に分散するのではなく、いくつかの種類に集中して選択されていることが明らかとなった。アバタの皮膚部についてのカラーリング(塗装)についても同様の結果が得られた。これらの結果は、ビジュアルな仮想世界においては、利用者は、目立ったものや奇抜なものというよりは、むしろ、"フツウ(あるいは一般的)"な形状、 "淡い"色合い、"light"な感覚、などを好む傾向にあることを示しており、仮想世界が性や行動表象の点で中世化しつつある様相にあると考察された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 吉田敦也: "「教室」としてのバーチャルクラスルーム"教育システム情報学誌. 15(4). 265-269 (1999)

  • [文献書誌] 吉田敦也: "WWWを利用したバーチャルクラスルームにおけるテレビ講座型学習とテキスト型学習について"教育システム情報学会研究報告. 98(5). 35-40 (1999)

  • [文献書誌] 吉田敦也: "コミュティネットワークにおけるヒューマンインタフェースの課題"第1回コミュニティネットワークシンポジウム予稿論文集. 25-30 (1999)

  • [文献書誌] 吉田敦也: "ビジュアルなサイバースペースにおける代理身体間の距離について"筑波大学感性評価構造モデル構築特別プロジェクト研究報告集「感性評価」. 2. 35-40 (1999)

  • [文献書誌] 吉田敦也: "生活の中のメディアとインタフェース"筑波大学感性評価構造モデル構築特別プロジェクト第5回研究会予稿集. 7-12 (1999)

  • [文献書誌] 吉田敦也: "ビジュアルなサイバースペースにおける代理身体の顔・体型・カラーリングについて"筑波大学感性評価構造モデル構築特別プロジェクト研究報告集「感性評価」. 3(印刷中).

  • [文献書誌] 吉田敦也: "心理学辞典(中島義明編)"有斐閣. 1086 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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